4月からは新しい経験の連続です

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

独立行政法人労働者健康福祉機構 岡山労災病院院長 森島 恒雄

森島 恒雄(もりしま つねお) 1973 名古屋大学卒 静岡厚生病院小児科勤務 1979 名古屋大学大学院医学研究科内科系小児科学専攻修了 米国国立衛生研究所留学 1981 国立名古屋病院、名古屋第一赤十字病院小児科勤務 1984 名古屋大学小児科助手 1986 同講師 1998 名古屋大学医学部保健学科教授 2003 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科小児医科学教授 2014 岡山労災病院院長

c7-1.jpg

 大学教授のころは関連病院の院長先生が医局に挨拶に来られました。私は今回が初院長で、来ていた皆さんと苦労を共有できたように思います。また附属看護専門学校の校長にもなりました。定年して、医療の世界で新しい経験ができるとは思っていなかったので、新鮮な気持ちです。

 この病院も私の医局から小児科医を派遣していましたし、市内の病院ですから良く知っており、来るのに不安はありませんでした。清水信義前院長(3月20日号参照)は存じており、その前の大本堯史院長も岡山大学脳外科の教授でご一緒する機会もありました。当院は人間関係が穏やかな職場で、とても気に入っています。

 岡山市は大学病院など大きな病院の多い地域ですが、それは北区に集中しています。少し離れた南区民にとっての当院の重要性は理解していましたので、名古屋出身ですが院長になるお話をいただいた時、「岡山に大事な仕事がある」と感じて残ろうと決めました。故郷の食べ物が懐かしくなることもありますが、妻も名古屋出身で、家庭では郷里の味を楽しめます。

 当院には岡山市の南側にある玉野市からも、多くの患者さんが来院されます。近いところだと車で10分、遠くても30分程度の距離です。岡山市の南側に立地する当院は、玉野市民にとっても利用しやすいと思います。それで現在、玉野市の医療機関と連携を強めているところです。同地区からの救急も積極的に受け入れています。また、倉敷市児島地域や、中区、東区の施設との連携も強めていきたいですね。

 「まだ現役の医師だ」という気持ちは強くありますが、現在は大学で診ていた子供を時々診察する程度で、それ以外は難しい病気の場合以外診ていません。初めての経験ということもあり、これまでは院長職に慣れるのに精いっぱいでした。今まで係わりの薄かった職種の仕事も勉強中で、先日は初めて、リハビリテーションの研究会に参加しました。当院はリハビリテーションにも熱心なんですよ。

 しかし半年経って業務に慣れてきたので、年明けには正式に外来を担当しようと考えています。日本小児感染症学会の理事長は退きましたが、インフルエンザを中心に研究活動もまだまだ熱心に行なう予定です。日本小児科学会では、インフルエンザ対策室長をしています。また来年2月には、岡山国際交流センターで日本医療マネジメント学会第14回岡山県支部学術集会を開催します。

 電子カルテの導入や病院建て替えの影響もあり、この一年は職員たちも大変だったようです。現在は建て替えが完了し、使わなくなった建物を壊し始めています。年内には解体工事は終わる予定で、その後は職員用の駐車場などにします。

 今年は慣れない業務の中、診療報酬の改定もありました。358床の急性期病院ですが、この規模が今回一番対応の難しい病床数だと考えています。私は岡山大学に来てすぐ、臨床研修医制度のスタートという大波を経験しましたが、今回の改定は「岡山第2の試練」と感じました。

 今後も急性期病院としてやっていけるのかシミュレーションして、どうやらやれそうだという結果になりました。機構本部も現場の意見を尊重してくれましたし、6月に全職員を集め、今後も変わらずやると説明しました。2年後はまた検討する必要があるでしょうが、少なくともそれまでは急性期病院として、地域のお役にたてると思います。

 基幹病院としての役割を確立しているので、もう地域住民には希薄ですが、それでも当院は労働災害に対応する病院です。特にアスベストによる疾病を中心とした呼吸器疾患に関しては、日本の中心的な存在です。日本中を見ても、アスベスト起因の肺がんかどうかを認定ができるのは、当院のほかに数か所しかありません。今年10月に、大阪・泉南地域のアスベスト紡績工場に関する集団訴訟で、最高裁は国の責任を認める判決を出しました。今後もこの疾患の診断治療に当院の医師が関わる機会は多いと思います。

 そのほか人工関節センターや、がん治療のための化学療法センター、消化器病、循環器病、腰痛など、多くのセンターを作って対応しています。内視鏡検査数では県内でトップ。人工関節置換術でも、県下で最も手術件数が多くあります。

 私自身も院長になって、労災疾病について学んでいるところです。

 スポーツが好きで、高校と大学ではバレーボール部員でした。夏から、当院の女子バレーボールチームの監督も始めています。なかなか強いチー ムで、今後が楽しみです。様々な部署の人が参加していますが、これからも積極的にメンバーを募集して、来年は岡山県病院協会の大会で優勝を目指したいと思います。名古屋大学では監督をしていましたから、今は若いころに戻ったような気持ちです。付属の看護専門学校の体育館が院内にあるので、練習の時便利ですね。

 学生時代はバレーボールのほか、ジャズを聴くことが趣味でした。名古屋のジャズ喫茶でレコードを聴きながら、友人たちと朝まで過ごすこともありました。

 こちらに来て、岡山市内のジャズバーを、小児科の先輩に数軒紹介してもらいました。どこも落ち着いた店で、お気に入りです。


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

九州初の地下鉄駅直結タワー|Brillia Tower西新 来場予約受付中

九州医事新報社ブログ

読者アンケートにご協力ください

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【今月の1冊, 今月の一冊】
イメージ:今月の1冊 - 88. AI vs. 教科書が読めない 子どもたち

Twitter


ページ上部へ戻る