●腰椎麻酔から5年後も足の痺れが続いている患者60歳代女性=民間病院(福岡)
〈概要〉リンパ節のがんを切除する際、腰椎麻酔の穿刺針を何回も刺された。術後より足の痺れがあったが、主治医は直ぐ治ると言って何もしなかった。その後も通院中の5年間、何度も足の痺れが強いことを訴えた。麻酔を担当した医師の診察を1回受けたが、精神安定剤を処方されただけだった。現在も強い痺れと痛みが続き、鎮痛剤を服用している。穿刺した時、神経を傷つけたと思う。謝罪して欲しい。
アドバイス:手紙に書いて、主治医宛てに送付してみることを勧めた。
●奥歯を揺らしたためヒビが入った患者40歳代女性=歯科診療所(福岡)
〈概要〉前歯歯肉の腫れがあり受診した。医師が奥歯を揺らし、「奥歯に縦にヒビが入っている。奥歯が悪いから前歯も悪くなる」と言った。ヒビが入ったのは歯を揺らしたためだと思い、医師に説明を求めたが、誰でも診る時には揺らしていると言われた。奥歯が気になって食べられず、体重も減ってきた。きちんと説明して欲しい。カルテコピーとレントゲン写真を入手している。
アドバイス:(記録検討支援実施)レントゲン写真を持参し他の歯科医師に意見を求めることを勧めた。
●CT検査時、造影剤が漏れたのではないか患者80歳代男性=国立病院(福岡)
〈概要〉肝臓がんのため造影CT検査を受けた際に、体に異常を感じた。注射部位が痛み、血管が浮き出て手の甲が黒くなり、指も腫れた。造影剤が漏れたのではないか。病院に手紙を出したが返事はなかった。その後の受診時、担当医から放っておけば治る、注射した所を押さえていなかったから血が漏れたと言われた。謝ってほしいが、当会に相談したことで気が済んだ。
アドバイス:治療に専念することを勧めた。
●死亡に至る経過を知りたい患者90歳代男性=民間病院(福岡)
〈概要〉3回目のカルテ開示請求をした。院長と担当医が対応し、家族全員の同意書が必要と言った。家族は母と姉がいる。同意書をもって行こうと思っている。それでも開示しない場合は、不開示調査をして欲しい。
アドバイス:開示されない場合は、不開示苦情調査申立てを勧めた。
●脳動脈瘤のコイル塞栓術後に出血、1年後も意識がない患者60歳代女性=民間病院(福岡)
〈概要〉母は右内頸脳動脈瘤のためコイル塞栓術を受けたが、術後多量に出血。2日後くも膜下出血などのため、外減圧術を受けた。医師は、急激な血圧低下後に急激に血圧が上がったので脳がダメージを受けたと説明した。1年後の今も意識がない。安全な手術と説明をうけたのに何故出血したのか。説明を求めたい。
アドバイス:カルテの開示請求を勧めた。