日本人は、死について考えることを過剰に恐れているような気がする。考えたら死を引き寄せる、そんな心理が根底にないだろうか。
ある人が日本尊厳死協会に加入して、「尊厳死の宣言書」の複写を自分の子供に渡したら、子供はショックで泣き出したという。子供といっても、いい大人である。
そんな状況だから国民の7割がリビングウィル(事前指示書)の作成に賛成しながら、実行している人は3パーセントほど。つまりは他人事、自分は死なないという前提に立っての賛成なのだ。
福岡の初老の救急医はこう言っている。「最近の日本人は達観が足りないんじゃないか」。
7月1日発行のリビング・ウィル154号は法制化に向けた動きを取り上げ、「あとがき」で、一部識者から「尊厳死というレトリックは『たちの悪い宗教』のようなもの」と非難されたと書いている。この識者は、死に尊厳は不要だと言いたいのだろうか。
これらのことから、国民の間に「自分の死を見つめる」ことの論議が不足していることがうかがえる。
九州支部のページには、4月19日に那覇市で開かれた6年ぶりの公開講演会に700人が詰めかけたことや、11月1日に福岡市内で九州大会が開かれること、原信之九州支部長の「玄界灘通信2」には高齢者の健康について書かれている。
中国支部(古田隆規支部長)は本家好文支部理事(広島県緩和ケア支援センター)の投稿がメイン。20年あまり活動してきた「緩和ケアを考える会・広島」を終えることになったという。理由は、がん医療を取り巻く状況が変化し、発足当初の目的をほぼ終えたと判断したためで、会員数の減少も一因。
四国支部(野元正弘支部長)は研究会や講演会、講座などを各県で活発に行なっている。