「金銭的支援はありがたい」と福岡県医師会
福岡県医師会は5月21日、福岡市博多区の福岡県医師会館で定例記者会見を開いた。最初に野田健一副会長が「診療報酬改定が実施された。新しい医療環境の構築を県民と共に考えたい」とあいさつした。
会見では、3月31日に福岡県との間で締結された「災害時の医療救護活動に関する協定書」が紹介された。県は、福岡県地域防災計画などに基づき、県内外で医療救護活動を実施する場合、県医師会に対しJMAT福岡の編成と派遣を要請できるとし、県医師会はただちに派遣しなければならず、その際の費用や、隊員が負傷した場合などの扶助金は県が負担し、また輸送や物資の確保についても県が必要な措置を講じると取り決めた。
JMAT福岡が県の要請なく県内の災害に派遣された場合は、県医師会は速やかに県に報告して承認を得るとし、この場合、県の要請に基づく活動とみなすという。そのほかJMAT福岡に対する現場での指揮命令系統や、県が搬送先を確保すること、県が実施する訓練への協力体制などについても取り決めた。
大木實常任理事は「県が活動を支援してくれるので今後の活動はやりやすくなる。特に、費用は医師の自己負担だった。金銭的な支援はありがたい」と述べた。
原口宏之常任理事から県内のインフルエンザの流行が終息したとの見解が示され、平成16年に不正行為や医療事故を防ぐために組織された「福岡県医師会自浄作用活性化委員会」の活動も報告された。また、今年度から始める作文コンクールの紹介があった。