江戸時代からの歴史を受け継ぎ産婦人科新病棟で現代型サービスに挑戦

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特定医療法人社団豊南会 香川井下病院  理事長  井下 謙司

井下謙司(いのした けんじ)1971 日本大学卒 日本大学医学部第二内科入局 1979 菅野総合病院勤務 1981 井下病院副院長 1988 社会福祉法人大野原福祉会理事 1994 井下病院院長 2001医療法人社団豊南会理事長 2006 社会福祉法人豊中福祉会理事長

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「2人の息子は東京で医者をやっています。香川には戻らないようなので、私の後継は甥に任せるつもりです」と理事長は笑った。

 まるでシティホテルのようにスタイリッシュな産婦人科新病棟。㈱シンフォニアのBSS(分娩支援システム)を導入し、分娩予約を入れられなくなるほど人気を得ている香川井下病院。歴史を大切にしながら新たな医療サービスに取り組む。

 先祖が江戸時代から医業を始め250年くらいになり、私は11代目です。昭和56年までは個人の開業医でした。

 現在は産婦人科と透析を中心としながら、内科や外科などを診る総合的な病院です。祖父と父は産婦人科が専門だったこともあり「井下産婦人科」という院名でした。

 本格的に内科を始めたのは、内科と血液透析を専門とする私が帰ってきてからです。その直前に兄と義弟がそれぞれ産婦人科と外科を持ち、それから徐々に各科を整備していきました。一族がそれぞれの専門を持っていることが強みです。

 甥が帰って来てからは、父母が住んでいた居住スペースを壊して産婦人科病棟を新築しました。甥の希望で、ホテルのようにスタイリッシュで居心地の良い空間デザインを手がける九州の建築事務所に依頼しました。

 一番の特徴は、BSS(分娩支援システム)です。これは、陣痛の波長に合わせて映像と音楽、部屋の中の照明が変わります。陣痛と同期して音楽や音が流れ、お産の際の苦しみをやわらげるのです。自分の好きな音楽のCDを持ってきて流す人もいます。甥の大学時代の同級生が新居浜市の病院で取り入れて好評だったことを知り、当院も導入しました。その結果、年間300件ほどだった分娩件数が今は500件以上になっています。

 里帰り分娩もあるので、予約が入れられない月もあるほどです

 産婦人科は、胎児ドックといって、出生前の診断にも力を入れています。当院はTVや雑誌で知られるクリフム夫律子先生が月に1回のペースで来院し指導してくれています。県内外を問わず多くの方が検査のために来院しています。

 内科は心臓カテーテル検査がメインで件数も非常に多く、心筋梗塞や冠状動脈の硬化症、狭心症などの検査と治療に力を入れています。

 透析も力を入れています。泌尿器科に、血管外科が専門でシャントの手術が得意な先生を招きました。産婦人科、心臓カテーテル、透析のシャント手術が当院の三本柱です。

 また香川県は神経内科の医師が少ない地域ですが、当院には専門医がおり、高松医療センターからも患者を受け入れています。

 併設のデイケア施設の登録者は100人ほどで、毎日35人ほど訪れます。

 以前から訪問診療にも力を入れています。通院できない方にはこちらから積極的に訪問しており、ニーズは多いですね。

 3年前に特定医療法人となりました。今では企業の検診や産業医、学校医など、地域に貢献できる仕事に積極的に取り組んでいます。

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 私は高校卒業後、慶應義塾大学経済学部に入学していましたが、家系のことを考え直し、中退して医学部を受け直しました。普通より3年遅れているので、3浪したような感じですね。

 私が帰ったときは、父と兄、そして義弟がいました。父が院長で、私たち息子3人が副院長という体制で20年以上も続けて来ました。

 私が理事長になってからは、医師が働きやすい環境を整えるために、医局棟も建てました。ここには医師の個室のほか、看護学生の実習控え室、清掃業者の控え室などがあります。

 また院内保育施設として、乳幼児・学童保育も整備しました。

 ワーク・ライフ・バランスについては、おもに看護師が中心となって働きやすい職場づくりに取り組んでいます。

 休日は、美術館や音楽会、植物園に行くことが多いです。あちこち車で行きますよ。高知県なら牧野植物園や県立美術館。愛媛県立美術館や高松市立美術館、徳島文化の森のミュージアム、徳島植物園などへも足を運びます。モネなど、印象派の絵が好きです。美術も音楽も本も、総じて古典的なものが好きです。


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