社を挙げて支援
冒頭にあいさつしたリンパ球バンク㈱取締役の原田広太郎氏は、㈱千鳥饅頭総本舗の取締役も務めている。先代社長で、父でもある原田光博氏が悪性リンパ腫の診断を受け、余命宣告を受けたエピソードを語った。
光博氏が「まだやり残したことがある」との思いから、標準治療で治らないなら他の治療で治そうとし、世界中を探していたところ、京都大学で研究段階にあったANK免疫細胞療法と出会い、治療をすることになったと話した。
自分自身で治療を受けて効果を体感した光博氏は、自分以外にも癌で苦しんでいる人にANK免疫細胞療法という選択肢があるということを知ってもらいたいと考え、リンパ球バンク㈱の設立に尽力した。そして、父の思いを引き継いで、リンパ球バンク㈱の取締役になったと経緯を語った。
「点滴後の免疫刺激で悪寒が出た父は、布団を何枚も重ねて寝ていた。高い熱も出たが、翌朝はすごくさわやかな表情で、まだ寝ている家族を起こしてまわるほどだった」と思い出を語った。
そしてセミナー参加者に、「がんは重く大変な病気だが、がんの宣告をされたからといって生きることをあきらめるのではなく、自分は絶対生きるという強い意志を持ってほしい」、「治療の専門家は医師だが、医師からがんだと宣告されても、医師にすべてを任せるのではなく、出来る限りの情報を自分で集め、医師の説明を納得したうえで治療を選択することが大事」とメッセージを送った。