羽生田俊参院議員(日本医師会副会長)の講演は、飛行機の都合でやや遅れて始まった。座長を松田会頭が務めた。
羽生田議員は、福岡県医師会が同氏を支援したことに礼を述べたあと、「今後の医療政策について」と題し、昨年8月2日の初登院の時の様子を紹介しながら、「医療政策は、国民の安全な医療に資する政策か、公的医療保険による国民皆保険が維持できる政策かどうかが判断基準」だとして、「国民皆保険を守るとは、①公的な医療給付範囲を将来にわたって維持すること②混合診療を全面解禁しないこと③営利企業(株式会社)を医療機関経営に参入させないこと」だとした。
そのうえで「地域に密着した医療」、「過度な規制緩和の問題点」、「社会保障制度改革国民会議」、「医療法等改正」、「医療報酬改定について」の5項目に分けて話した。かかりつけ医のいる人といない人では、医療への満足度が違うとの調査を示し、地域医療と保健・福祉をになうかかりつけ医の重要性を訴えた。TPPの動向や想定される悪影響についても説明した。
総会閉会の挨拶を野田健一福岡県医師会副会長が述べた。次期学会長は朔啓二郎福岡大学医学部長を予定している。