町の人たちの健康に寄与しよう

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医療法人順天会 放射線第一病院  理事長   木本 眞

1972私立愛光学園高等部卒 1978順天堂 大学卒 岡山大学医学部附属病院放射線科入局 1981同科文部教官助手 1985同講師 1992同助教授 1995放射線第一病院就職 1996同院長 2008医療法人順天会理事長

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「年をとるごとに、地域のことを考えるようになりました。いつか白衣を脱ぐ日が訪れたら、医療とは違う分野で地域に貢献する活動をしていきたい」と理事長は語った。

 病棟の立て替えは、耐震対策とともに、より高度な医療を提供することを目的としました。機械については、これを機に1・5TMRI装置と80列ヘリカルのCTスキャナーを導入しました。

 また、入院患者サービスとして「ペット面会室」を新設しました。当院に入院される方は高齢者が多く、中には犬や猫を飼っている人が多いのですが、入院が必要にもかかわらずペットと離れたくないという方がたくさんいます。ですから、親族の方が連れてきたペットと過ごせる専用の部屋を作りました。出入り口にエアシャワーを設置するなどの設備投資もしましたが、患者のみなさんが喜んでくれるので作って正解でしたね。

 これとは別に、私が院長になってから続けている患者サービスがあります。それは、おいしい食事を提供すること。内科の病院なので、入院患者の楽しみは食事ぐらいしかないのです。ですから、給食スタッフにはおいしい食事を出すようお願いしています。栄養士など給食スタッフは業者に外注せず病院で雇っています。そのほうが、意思疎通が図れますからね。そのスタッフが作る給食を、我々ドクターもお昼に食べるんです。だから、ちゃんと味のチェックができます。当院では、非常勤の先生も含めてドクターが一日14〜15人ほど働いていますが、みんなで一緒に同じメニューを食べる。同じ釜の飯を食うと、自然に仲間意識が生まれます。もちろん、私も一緒に食べます。

 病院にある程度の黒字が出たら、従業員に還元しています。

 ボーナス以外に、黒字分で還元できる分があれば還元します。ただし、これに関してはボーナスと違ってみんな一律。婦長も看護学校の見習いも、みんな一緒です。モチベーションが上がりますからそれでいいのです。きちんと仕事をしてみんなで黒字を出したら、病院側がちゃんと見ていてくれる。それが伝わるだけでもモチベーションが上がるわけです。

 もう一つ、当院の特徴として、年末年始以外の土日祝も外来診療を受け付けています。割増料金はいただいていません。これは創立者である先代の父から受け継いだことです。昔は、平日が仕事で忙しいため、休日しか病院に行けない人が多くいました。今は以前よりも、平日に病院に来ることが可能な社会になりましたが、それでも土日祝日に開いていたら、町の人にとっては便利ですよね。だから続けています。

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外にドッグランを併設したペット面会室は患者に好評とのこと。

 今治市はちょっと特殊な町です。島嶼部、つまり大島、大三島、伯方島などの島に住む人たちも今治市民です。だから松山や西条、新居浜市とはちょっと違います。高齢の患者さんが多く、若い人口が減ってきています。そういった点も含めて、今治市の地域医療を担うことの重さを認識しています。

 当院は呼吸器に特化した内科ですが、呼吸器だけでなく、胃でも喉でも甲状腺でも、心臓の不整脈でも、何があろうと当院に来れば何とかしてくれるという、市民に安心を与える病院であることが役割だと考えています。ですから、他の病院とも連携を取り、当院でCTやMRIのオーダーがあれば書類をきちんと返して、患者の紹介が来れば必ず元の病院に戻すなど、誠実な対応を心がけています。

 他の病院に紹介するにしても、まずは当院に来ればきちんと診断がついて、治療が出来るものはその場で治療が出来るという安心感です。血液など専門の施設に行かなければならない場合も、的確に診断をつけることを心掛けています。

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平成25年に新築された病棟。ここにペット面会室も設置

 今治市でも救急医療は大きな問題です。どの病院も医者不足で困っていますが、今治市は救急病院を輪番制で365日回しています。医師が足りないので、当院のドクターはもちろん、私も行きます。それもすべて、この町の人たちが困らないようにしたいからです。

 病棟の新築も、地元の業者だけに依頼するという条件で、地元の工務店に頼みました。少しでも地域の経済に貢献できればと考えたんです。

 若いころは、医者の仕事のことを考えるので精一杯でしたが、徐々に地域に根を張るうちに、この町で町の人たちの健康に寄与しようと思うようになりました。そして、この町がいい町になるように、と考えるようになったのです。(聞き手=山下亜希子)


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