LW152号に思う

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 日本尊厳死協会の会報リビング・ウイル152号(平成26年1月1日発行)によると、会員数は昨年12月2日現在で12万5094人。今年4月から会費(年会費=個人2千円、夫婦3千円・終身会費=個人7万円、夫婦10万円)の支払いが、従来の郵便局振込に加え、コンビニでもできるようになる。

 九州支部は、「今年4月19日に沖縄県那覇市で開かれる、九州支部大会と公開講座の成功に全力をあげる」としている。四国支部(野元正弘支部長)は1月26日に徳島市のふれあい健康館で新春講演会、2月9日に高松市生涯学習センターで高松地区懇談会、2月19日には松山市の支部事務所でエンディングノート講座が開催される。

 中国地方支部のページには、広島県廿日市市に住む57歳の主婦が、講演「在宅ひとり死のススメ」(講師=上野千鶴子)を聴いた感想を投稿。これが面白い。要約すると、「一人の老後は寂しいでしょうと言われるが、大きなお世話。中高年者の離婚率も非婚率も上がり、皆が子供を持つ時代は終わった。子供がいれば老後は安心なのか? 在宅サービスより施設のニーズが高くなったのは、家族に遠慮してのこと。ならば同居人などいない方がいい。同居家族なしで自分の家で最期まで生きるには、介護、看護、在宅医療の3つと少しのお金があればいい。24時間対応の訪問介護で一日に何度か来てくれ、数時間後『どうですか? あら、お返事がないわ、息していらっしゃらない。まだぬくいけど』でいいじゃないですか。そう思えるなら本人も家族も満足。そのためには介護保険をおひとりさま仕様にする必要がある」と綴り、講師が会場に「自分が死ぬ時、誰かに手を握っていてほしい人は挙手を」と求めたのに対し、大半の人がノーの反応だったことに驚いたと結んでいる。

 ほかにも国内の動きとして、自民党政調会がこのほど「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム」を設置し、座長に山口俊一氏(徳島2区)が就任、町村信孝氏、野田毅氏、尾辻秀久氏が顧問に就き、委員は全部で54人となり、法制化を急ぎたいとしている。

 また「15年目迎えた台湾の安寧緩和医療条例」で、台湾国立成功大学大学院の趙可武教授が法律誕生の苦労と台湾事情を話している。

 あとがきの欄には、東京の新聞に載った中学生の投書を取り上げている。―癌に侵された祖父が尊厳死を選ばず、最期まで病気と闘った。その祖父を「誇りに思う」とあった。

 「なんとしても生き抜く」と決めた人もまた、自己決定の末の「尊厳ある死」と呼べないだろうかと、リビング・ウイル誌の読者に、尊厳死という言葉の持つ、意味の深さと重さをかみしめるよう呼びかける。

 尊厳死の法制化については識者などから「論議が広がっておらず、性急すぎる。日本尊厳死協会の活動はうまくいっており、法制化することで、逆に本人の意思決定が損なわれる事態が起こるのではないか」など根強い反対意見がある。(川本)


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