10年後を大テーマに地域のリハビリ考えたい

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熊本託麻台リハビリテーション病院 病院長 平田好文

1976 熊本大学医学部卒業同医学部脳神経外科入局 1978 社会保険下関厚生病院脳神経外科入局 1980 サンフランシスコ大学神経放射線科研修  熊本大学病院付属病院脳神経外科助手 1986 済生会熊本病院脳神経外科 1989 介護老人保健施設 阿房宮施設長 1990 博愛会病院脳神経外科部長 1994 熊本託麻台病院 脳神経外科、地域連携部長 2001 同病院副院長 2008 同病院院長 2013 熊本託麻台リハビリテーション病院院長。
日本脳神経外科学会専門医 日本リハビリテーション学会専門医 日本リハビリテーション病院・施設協会 理事・評議員・地域包括ケア対策委員会委員長 日本正常圧水頭症学会理事(第10 回日本正常圧水頭症研究会会長) 公益社団法人日本脳卒中協会熊本県支部副支部長 特発性正常圧水頭症治療ガイドライン第2 版作成委員 九州・山口機能神経外科セミナー世話人(第20 回九州・山口機能神経外科セミナー会長) 熊本県回復期リハビリテーション病棟研究会代表世話人 熊本県高次脳機能障害検討委員会委員 熊本県脳卒中地域連携ネットワーク研究会(K-STREAM)事務局 熊本摂食・嚥下障害治療ネットワーク研究会(SEネット)代表世話人。

―今年5月に新築移転したそうですね。特色は。

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熊本託麻台リハビリテーション病院 病院長 平田好文

 回復期リハビリを中心とした病院で、急性期からできるだけ早くリハビリテーションへ転院をしてもらい、心理面と技術面と体制が整った包括的リハビリテーションにより、患者さんの生活の再構築を目指しています。

―熊本市内で初めて小児リハビリに取り組まれたとか。

 0歳から6歳までを診ています。様々な障害をもった方がいて、そういう方の家での生活を確立して、小学校に無事入学を迎えられるまでのリハビリをしています。

 例えば、外傷とか脳血管障害の方は入院してもらい、退院して学校に入学してからも、先生とご家庭と協力して、子供さんが安心して学校に通えるような取り組みをしています。

―日本のリハビリテーションの今後について

 今の一番の課題は2025年問題です。高齢者が現在の1・5倍になった場合、はたして受け入れる体制が整えられるのかどうか。熊本はおそらく、日本で一番医療体制が整っていると思うのですが、それでも1・5倍となると難しい状況になると思います。

 患者さんが1・5倍になった場合、平均在院日数が減らされて、現行の66%となるわけですから、急性期が12日なら8日、回復期が60日だったら40日にしないといけません。

 しかし、それをこなすにはスタッフを増やさなければいけないし、増やせたとしてもそれだけの期間でこなせるのかという問題が出てきます。

 我々は急性期から1週間で患者さんを受け入れる体制を整えるという目標でこの病院を作りました。救急を受けるということは、亜急性期の時期を管理しないといけないので、我々が一番やったことはフロアのマネージメントです。

 以前はセンター方式といってリハビリの患者さんを一か所に集めてリハビリを行っていたのですが、それでは看護体制が乏しくなるという問題がありました。そこで1つの病棟が1つのチームとして働くように、200㎡のリハ室を全病棟に設置しました。これによりチーム間のコミュニケーションが数段向上し、在宅復帰率も飛躍的に向上しました。

 当院は、退院後に地域でいきいきと生活でき、家で楽しく暮らせるリハビリテーションを行なうという理念を持っています。このことを私たちの中で「ネクスト・リハビリテーション」と位置づけています。これからは生活の向上を目的としたリハビリテーションが必要だと思います。

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―医師を目指す若い人に。

 これからリハビリテーションは、どの科にも不可欠になり、全ての医師がリハマインドを持たなければいけないと思いますが、意外とそれが理解されていません。

 治療はしたが生活ができないという例はたくさん起きています。患者さんの声に耳を傾け、患者さんの目線にたって、退院後の生活まで見据えたリハビリを行うことが必要だと思います。とりわけ心理面のケアが重要で、当院では、その対策として患者さんの不安を和らげるために、心理療法士によるカウンセリングも導入しています。医師を目指す人はリハマインドで患者さんの声を聞ける医師になってほしいと思いますね。

―趣味はありますか。

 学生時代、社会人とハンドボールをやっていましたが、今は忙しくてほとんど仕事だけですね。特にこちらに新築移転してからは病院の運営を最優先に考えています。

―医師を志したきっかけは。

 元々は脳外科医で、その道を選んだきっかけは、麻雀友達が脳外科に入ったからです(笑)。

 学生時代に脳外科の講座を受けた時、教授が患者さんのことを全部、どうするかを医局員に質問するわけです。教授に言われるがままではなく、自分の考えを言いなさい、自分の意見を持ちなさいということを言っていて、そういう部分にも共感をしました。

―スタッフはどういう人が多いですか。

 地元で暮らし、お子さんのいる方が多いですね。

 当院ではワークライフバランスを大切にしていて、私はスタッフに「まず、家庭を大事にしなさい」と言います。家庭がうまくいってる人はニコニコしています。職場で笑顔じゃないと患者さんに影響するので、これは大事なことです。家庭が大変な人がいたらみんなでカバーするようにしています。そうすることで、スタッフ全員が笑顔で患者さんの介護をする、そういう病院になることを目指しています。

―これからの高齢化社会について意見は。

 問題は一人暮らしと認知症です。うちの病院には一人暮らしの患者さんが30%、認知症の患者さんも30%、75歳以上の方が60%いて、10年後には倍になるわけです。

 うちだけではなく全国的な問題で、対応を今から考えていかないと、そういう患者さんがあふれて、若い人が入れなくなるという状況が生じます。地域ネットワークを使ってその対応策を大テーマとして検討し取り組んでいくことが必要です。(聞き手と写真=新貝)


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