「乳がん・輝いて生きるために!」 あけぼの会九州大会2013で再会誓う
「あけぼの会九州大会2013」が9月16日、福岡市南区高宮のアミカスホールで開かれ、170人が参加した。
第1部は深野百合子福岡代表のあいさつのあと、光山昌珠北九州市立医療センター名誉院長・理事が遺伝性乳癌と再建について、黒木祥司黒木クリニック院長が乳がんの最新治療について講演。第2部で田中眞紀社会保険久留米第一病院院長が検診の大切さについて講演した。
体験発表は「若年性乳がんと向き合った1年」と「再発乳がんでも普通に生きています」のテーマで、あけのぼ福岡の会員2人が話し、前向きに、力まず静かな闘志を秘めた姿に会場全体を感動に包んだ。
質疑応答の司会者は、深野福岡代表と池田朝子鹿児島支部長、田中由喜子長崎支部長が務めた。ワット隆子会長は台風18 号で飛行機が全便欠航、急きょ欠席となった。
フィナーレはビリーブの歌とともに、あけぼの会発足35周年、ワット会長のメッセージ「乳がんは患者だけでなく、家族がいれば子供や夫も巻き込んだ問題。愛する家族のためにも乳がんで死んだりしないでほしい」の言葉を胸に、来年の再会を誓った。
参加者の主な感想は次の通り。
- 【会員】
今年6月に部分切除術をして放射線治療終了、ノルバデックス服用中。最近あけぼの福岡に入会し、大会に参加して生きる希望が湧いた - 初めて参加した。体験発表で大変な病状を乗り越えている姿に感動した
- 体験発表が胸に響いた。がんに立ち向かう姿に元気をもらった。毎回ていねいに説明してくれる先生方に感謝している
- 最新の治療法を聞けた。術後10年以上も生きている人がいて安心した
- 私は内分泌治療中。アロマターゼ阻害剤の歴史や分子標的治療など分かりやすく、最近の治療の方向も知ることができ、再発しても大丈夫だと思った
- 3年目に入った妹と11年目に入った私とで参加。光山先生の遺伝性乳がん話は、新聞などで騒がれたアンジェリーナさんのこともあり、興味深く聞いた。黒木先生の新しい薬の話も、あけぼの会で勉強したおかげでよくわかった
- トリプルネガティブで再発の不安がつきまとっている。先生方の話で研究が進んでいると知り、あきらめたらいけないと思った
- 体験談が心に染み、「ビリーブ」を歌うと涙が出そうになった。あけぼの会に支えられた4年間だった
- 運動の大切さがよくわかった。これから運動するよう心がける
- 2人の体験談で、きびしい状況の中、ポジティブに淡々と生きている姿勢は素晴らしい。
- 【家族】
本人が入院中で、私(母)が代わりに参加した。メモしたことを娘に話したい。私も元気がでた - 私は患者ではないが、いつなるかわからない。命の大切さを今日は勉強させてもらった。みんな輝いていた。
- 【一般】
術前化学療法、手術、放射線治療、今はホルモン剤を服用している。ステージⅢ、リンパ節転移、右全摘手術、不安な日々を送っていた。今日参加して勇気付けられた - 「ビリーブ」を歌い涙がこぼれた。また元気な笑顔で会いたい
- 若年性乳がんの発表者にとても大変だと思った。私の娘も34歳で、8か月の孫がいる。身につまされた
- 術後2週間、病理検査結果もまだ出ていない。放射線、ホルモン剤、抗がん剤の講演や体験を聞いて、家族や友人の大切さ、社会復帰で人の役に立つのも治療だと学んだ
- 術後2年。ホルモン剤の副作用は苦しいが、毎日元気に過ごしている。新薬の話や再発に効果がある薬の話が大変勉強になった
- 初参加。同病者の話を聞き、とても励みになった
- 初参加。それぞれの患者さんの思いに触れ、今後の自分のあり方を考える機会を得た
- 私はトリプルネガティブ。しかし体験発表を聞いて頑張ろうと思った
- 乳房再建やホルモン療法について勉強になった。今後の治療の参考になりる。
- 【医療関係者】
最新の情報で患者さんが励まされたと感じ、医療者の役割も認識した。若くして発病された方、再発と闘っている方、本当につらいだろうが、みんな素敵に見えた - とても勉強になり、感動した。つらい体験を話してもらい、ありがたい。みんなで寄り添いながら頑張っていきたい。