心を開く鍵は「じっくり聞くこと」

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国立病院機構 嬉野医療センター 院長 河部庸次郎

かわべ・ようじろう 1981 長崎大学医学部卒 1984~リウマチ・膠原病を専攻 1988~1990 トロント・マウントサイナイ病院留学 1992~長崎大学第一内科助手 1999 同講師2000 同助教授 2004 嬉野医療センター副院長 2013 同院長。現在に至る。
大学時代はサッカー部に所属。今は「酒を飲みながら友達の話を聞いてあげることが好き」だと話す。医師を目指す人には「専門をつなぎ合わせるイメージがこれからは必要。教科書をしっかり読んでおくことでしょうね」と助言したいそうだ。

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写真中央が河部院長。左から野副和行事務部長、力武一久統括診療部長、岡忠之副院長、杉原三千代看護部長。

―元海軍病院だった記念碑がありますね。

 昭和12年に佐世保鎮守府所轄の海軍病院として開設しました。平成12年に武雄と嬉野の国立病院が合併して、職員もだいぶこっちに来ました。その時に脳神経外科と神経内科と心臓血管外科を増設して規模が大きくなり、その後独立行政法人化したので、医療センターという名前に変わったんです。

―今の医療に対する国民の気持ちはどうでしょう。

 20年前30年前と比べると、医療への興味が格段に違い、高いレベルを求めるようになりました。

高齢者にしても以前は、もう平均寿命も越えたからこれくらいで、という判断もあったでしょうが、今はそうじゃないんです。そういった意味で国全体の医療に対する考え方がずいぶん変わったのではないかなと思います。

 もう1つ思うのは、今の医療は専門分野にわかれていますから、かかりつけ医みたいな関わり方では、専門の領域で届かない部分があるんですよ。

 でも先ほど話したように、ある程度の年齢になれば、精神的な面も含めて最後までこの先生に任せようという考えもあっていいと思うんです。それが信頼関係だろうし、その地域の医療のやり方でもあるでしょう。でもそれがなかなか出来ない時代になって、親が悪くなったら子供たちが都会から帰って来て、なぜ診療所で診てるの、すぐ病院に行ってくださいというような風潮があるんです。だから開業医の先生たちも、そこまでは診きれないから病院に送りましょうとなってしまう。そういう世相だからしょうがないと思いますけど、疑問はありますよね。

―仕事で自分の人格形成に影響をうけたことは。

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 僕はリウマチ膠原病が専門で、昔は若くて重症になられる患者さんがずいぶんおられたんです。病気だとわかっていても治しようがないものですから、精神的に追い込まれた患者さんについていくのは結構大変ですが、黙って話を聞くだけで信用してくれるんですよね。何をするわけでもないのに、1時間ぐらい聞くだけで心を開いてくれる。そういったことはたくさんありました。

 最初は生意気そうに見えても、よく話を聞くと、分かり合える部分がたくさんある。多くの人は根は悪い人じゃないというふうに思っています。自分の味方になる人に危害を加えようという気には決してならないので、私は味方なんだよという姿勢を基本にしています。味方だと分かってもらうのにどうすればいいのかはいろいろあるのかもしれませんけど、私はあなたのことを見ていますよというようなスタンスでやっています。

―ここには緩和ケアチームがありますね。

 看護師と医師、臨床心理士、理学療法士、栄養士、医療ソーシャルワーカーでチームを作り、院内の患者さんに対応しています。患者会のような集まりには臨床心理士も入りますね。当院は、平成30年に新幹線西九州ルート嬉野温泉駅(仮)前に新築移転する予定で、その際には、緩和ケア病床も併設予定ですし、いろんな機能のアップを目指しています。

 目指す所は、聞き慣れた言葉ではありますが、地域完結型医療です。今後も当地区の医療をリードしていけるように職員一丸となって、努力していくつもりです。


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