設立99周年 第67回日本交通医学会総会

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以前は2千から3千人が集まる大規模な学会だったが、中曽根内閣がとった昭和62年の国鉄分割民営化に伴い、国鉄関連の多くの医療施設が閉院し、近年は参加者が減っているという。

 6月8日と9日の2日間、広島市南区のホテルグランヴィア広島で、第67回日本交通医学会総会が開催された。会長はJR西日本広島鉄道病院の小野栄治院長。

 JR西日本広島鉄道病院が当学会を開催するのは、2007年に三嶋弘院長(当時)が第61回を開催して以来6年ぶり。

 参加人数は324人。旧国鉄関連施設が中心となる学会だが、民営鉄道会社からも今回参加があり、東京メトロなど関東地方からの参加もあった。例年よりも参加人数が多く、用意していたネームカードが不足したという。

 今回の総会では、日本交通医学会が果たすべき基本的な役割として「鉄道輸送の安全性向上に資するための労働医学的な研究にもとづく提言」が重視され、JR西日本安全研究所ヒューマンファクター研究室の園田哲也室長によって運転士の眠気予防に関する研究が発表された。

 1日目のシンポジウムでは、「安全な鉄道輸送をするために」と題し、JR東日本健康増進センター医学適性科の笠原悦夫部長の基調講演のほか3名の講演があった。

 2日目のシンポジウムでは、「感染対策の推進に向けての取り組み」と題し、全国に7つある旧国鉄系病院から、医師や看護師、薬剤師臨床検査技師が、各病院の取り組みについて発表した。

 特別講演では、広島大学消化器・代謝内科学の茶山一彰教授が「C型肝炎の最新の治療」のタイトルで最新の知見を紹介したほか、広島大学整形外科学の越智光夫教授が「変形性膝関節症の病態と治療│再生医療を含む│」のタイトルで講演した。ランチョンセミナーでは広島大学消化器・代謝内科の伊藤公訓診療准教授が、「除菌治療がもたらす新しい胃がん治療」のタイトルで、ヘリコバクター・ピロリの除菌に関する話をした。

形成における線維芽細胞様細胞の関与」の演題で講演を行った。

 一般演題では医師、看護師、臨床検査技師、放射線技師、理学療法士など多くの専門領域から120題の発表があった。

 日本交通医学会は大正3年、当時問題になっていた鉄道災害や鉄道衛生について学術研究を行なうことを目的に、日本鉄道医協会として設立され、今年で99周年目に当たる。発起人には東京帝国大学第二外科の佐藤三吉教授や、北里柴三郎がおり、日本医学会にも古くより分科会としての指定を受けている。その後昭和16年に日本鉄道医学会、昭和22年に日本交通医学会と改称。以後毎年総会が開催されている。

 次期総会はJR九州病院の林田一洋院長が会長を務め、来年福岡県で開催される予定。


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