救急を中心に経営 病床数743床の大病院を運営

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広島市立広島市民病院 病院長 荒木 康之

1974 広島県立福山誠之館高校卒業 1980 岡山大学卒 第一内科入局 岡山大学医学部付属病院医員(研修医) 井原市立井原市民病院内科勤務 1982 国立病院四国がんセンター内科勤務 1985 岡山大学医学部付属病院第一内科医員 1988 東海大学医学部第三内科助手 岡山大学医学博士授与 社会保険広島市民病院内科医師 1989 同内科副部長 1995 同内科部長 2002 同臨床検査部主任部長兼内科部長 2003 広島市立広島市民病院内科主任部長兼臨床検査主任部長 岡山大学臨床准教授 2008 広島市立広島市民病院副院長内科主任部長兼臨床検査主任部長事務取扱 2011 同副院長内科部長兼臨床検査主任部長事務取扱 2011 岡山大学臨床教授 2012 広島市立広島病院病院長

【学会活動】
日本内科学会認定内科医、総合内科専門医、指導医 日本内科学会評議員 日本消化器病学会専門医、指導医 日本消化器病学会中国支部評議員 日本肝臓学会専門医、指導医 日本肝臓学会西部会評議員 日本超音波医学会専門医、指導医 日本超音波医学会中国支部幹事 日本消化器内視鏡学会専門医、指導医

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「当院は交通の便が良いでしょう」と院長は笑った。路面電車の分岐点が近いだけでなく、院内にアストラムライン(広島高速交通広島新交通1号線)県庁前駅の出入り口がある。

 広島市立広島市民病院は、全国的に癌治療で有名な病院だ。癌全般に強いが、特に乳癌と膀胱癌では国内五指に入る症例数を誇る。しかし癌だけの病院ではない。今回は荒木院長に、癌治療以外の話を聞いた。

 当院は救急には力を入れており、当院の救急科には医師が今5人います。加えて各科からも出ているので、人数的にはだいぶいます。その5人の先生にプラスでERがあり、外来まであるんです。外来の総合診療には、総合診療科の医師がいて、救急には救急科の医師がいて。

 平日の日勤だと、救急科に直接救急車で来る人と、総合診療科に来る人とがいます。総合診療科に来る人が重傷でなければ、隣に救急科がいますので、そちらへ回るという形になっています。どこの科かはっきりしない初診を、総合診療科と救急科の両方で一緒に診る形にしています。ER型なので24時間。ウォークインも救急車も受けていて、そこから入院になったら各科に振り分けています。救急科の医師が初期治療までを行ない、そこから先は各科が診るという体制になります。「救命救急センターも救急科が診て、初療から入院もずっと救急科が診る」という病院もありますが、うちの救急科は初療までをする形です。いわゆるER型だったら、これが一般的だと思います。

 ずっと業績の良かった病院ではなくて、10数年前から業績が上がったという風に感じています。平成18年に新しい棟ができて、それをきっかけに医療のレベルが上がりましたが、業績があがったのはそれより少し前ですから、救急に力を入れ出し、各科の垣根が低くなったことが良かったのだろうと考えています。

 当時私は現場ですから、経営のことを気にする余裕はなかったんですが、今考えればそうです。病院は去年が60周年でしたが、いつまでも同じやり方が通用するわけもありません。その頃、各科それぞれが頑張れば良かった時代ではなくなってきていました。自分たちのやりたいことだけをやっていれば良かった時代ではなくなり、各科が協力する病院が求められてきた。その時期に救急を始めて、それが上手く回ったんだと思います。以後「内科の病棟、外科の病棟」という病棟ごとの縄張り意識がなくなったのも、経営的には助かっています。

 ERを始める以前は、同じく広島市立の舟入病院が、内科の救急病院でした。しかし医師不足があって、舟入病院では救急が出来ないという話になり、広島市民病院に内科救急を移そうという話になったんです。

 「癌治療をたくさんやっているのに、救急をどうやって受けるんだ」という話も内部的にはありましたが、私はその頃内科のトップで、「変えなきゃいけない」と思っていました。事実当院にとって、転機だったと今は分かります。外の人が見てどれくらい変わったのかは、分かりませんが。

 それが平成18年。平成16年から臨床研修必修化ですから、その少し後になります。

 昨年の4月に病院長になったのですが、以前は研修医の担当で、ずっと研修医を見てきました。研修医が病院を選ぶ理由はいろいろな要素があり、ニーズを掴むことが大切です。一番は、今いる研修医がこの病院で満足しているかどうかです。

 例えば学生に向けてアピールをしますが、今いる人が満足してくれれば、それがちゃんと口コミ的に伝わって、来てくれます。今いる人に不満があって面白くないと思っていると、それは必ず学生に伝わるんです。魅力ある病院であり続けることプラス、今の研修医に対して満足してもらえるような研修をしているかどうかが、ポイントだと気づきました。ERは教育的な視点が強いし、研修医にとって救急というのは非常に魅力的なんです。

 今研修医は12人ずつの計24人。フルでいたら26人なんですが、国家試験に落ちちゃう人が毎年1人はいるので。

 当院のERでは、ウォークインの患者さんは研修医が診る。ひとりだけで診るのではなく、2年次と1年次が一緒に診ていますし、その上に各科から出ている勤務の医師もいます。プラスで救急科の医師もいて、だいたい準夜深夜4人体制で診ているんですよね。そうすると、困ったときに相談する相手がいるわけです。そして入院させれば、ちゃんと専門で診てくれる医師もいる。うちの病院は、当直医が10人くらいはいますから、初診をする研修医の安心感が違います。産婦人科、小児科、内科、外科もいるし、心臓脳血管も脳外科もいるしという状態。本当に調子が悪ければICUに、という状態で診るので不安はない。彼らから話を聞いても、当院に研修に来た大きな要素だと話しますね。

その他の病院の強み

 当院は心臓カテーテルの治療もたくさんやっているし、循環器内科、心臓血管外科はもともと歴史的に頑張ってきている病院で、件数も非常に多く、国内のランキングでも必ずあげられます。

 今手元に循環器内科の井上一郎主任部長が書いてくれた資料がありますが、昨年は心カテ2千476例、カテ治療が784例。

 また心臓血管外科は、年間に手術自体が650例。心臓と大動脈だけで450例。全国でも有数です。心臓血管外科の年報よると、去年の手術数は全体で665例です。

 当院は、歴史的に外科が強い病院です。ですから歴代の院長も外科が多いですね。当然一般的な病院に比べて外科の医師やベッド数の割合も多くなります。

 だから当院は非常に麻酔医も多く、25名くらいいます。外来はほとんどやっておらず、手術麻酔とICU管理をやっています。「麻酔集中治療科」と彼らを呼ぶんですけど、手術麻酔だけでなく集中治療も両方やろう、というわけです。院内で発生する最重症はICUが診ているので、麻酔科が中心で管理することになっています。手術麻酔だけではなく、集中治療もやれるというのが、若い麻酔医には魅力的に映っている。

 集中治療部があるということは、術後のいわゆる合併症の患者さんもたくさん来ます。そういう方は術後の管理も含めて大事になってくるので、ちゃんと診れる環境になっているというのは外科医にとっては非常に助かり、魅力的だと思います。麻酔科医が充実しているというのは、病院としても、強みの一つです。今は麻酔科医が足らない時代ですからね。

院長について

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2013年版の心臓血管外科年報。吉田英生主任部長以下、8人の医師と4人の工学技士による報告が書かれている。心臓外科の紹介医に対して配っている資料。

 県外にありますが、岡山大学の関連病院の中では最大規模です。今、医師は岡大と広大で7:3くらいの割合で、広大の関連病院でもあります。
私も岡山大学第一内科の出身で、肝癌が専門です。

 私は広島県福山市出身です。県の一番東なので、岡山市までは鈍行で1時間。岡山市まで60㎞、広島市まで100㎞。広島市まで鈍行で行く気にはならないですね。福山は県境ですから、距離的・文化的にも少し岡山に近いところがあります。福山と広島は、旧国名でいうと安芸と備後。言葉も違います。広島県民だという意識はありますが、岡大に行くのは割と普通な感じでした。

 当院に来てもう24年になるので、広島風お好み焼きが大好きになったのですが、来るまでは食べたことはありませんでした。ヘラは難しくて、今でもお箸がほしいですね。

 米米CLUBのファンクラブに入っています。平成元年、ちょうど当院に来た後くらいから夢中になって、妻と一緒にコンサートには必ず行っています。一旦解散した時期は、石井竜也のファンクラブに入っていました。今年の2月と3月も、福岡と大阪に行きましたよ。去年、院長になったばっかりの時は大変な時期でしたが、それでも福岡と大阪のコンサートの日は何とか時間を作って。行くとパワーをもらえるので、大好きです。一緒に踊って帰るんですよ。副院長のとき、広島県医師会の常任理事を3年ほどしていたんですが、辞める前に県医師会の広報誌にもこのことは書きました。


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