8月19日に新築オープン

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健康保険天草中央総合病院 病院長 竹口東一郎

1971 熊本高等学校卒 1977 熊本大学卒 熊本大学附属病院第2外科研修医 1973 稲田登戸病院外科勤務 1984 熊本大学大学院医学研究科卒 1985 熊本市立熊本市民病院大腸肛門科勤務(NICUで新生児小児外科疾患も診る) 1988 健康保険天草中央総合病院勤務 2007 同病院長

 引越しの準備で忙しい中、竹口院長を取材してきた。新病院は完成間近で、院長と事務長は楽しみだと語った。しかし院長自身が26年間を過ごした築40年の旧病院がなくなるのも、寂しい思いがするという。

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竹口院長(右)と光嶋敏雄事務局長。院長は天草出身。事務局長は福岡県大牟田市出身で、旧社会保険庁から事務次長として派遣されてきた。病院は熊本大学の出身者が多いが、天草出身の医師も少なくない

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塗装中の新病院の外壁。この上は緩和ケア用の庭になる。中央は健康管理センターで、右奥に旧病棟が見える。(7月23日撮影)

 前の大久保事務局長の時代から計画して、やっとオープンにまで漕ぎ着けました。

 私が院長になってもう5年が経ちましたが、その前から計画はありました。病院を建てた場所は、もともとは九州電力の土地で、そこを買おうと以前から計画していました。そして土地を買ったころに、耐震化の補助事業の話が出てきまして、助成金を受けるということで話が一気に進むことになりました。

 一年前からオーダリングシステムから電子カルテに変更しています。引越しと同時に切り替えるのが一般的でしょうが、一度に多くのことをやると、職員の負担が大きいですからね。職員が新しい環境に段階的に慣れるように、早目に導入しました。今は電子カルテに習熟してくれていますから、良い状態で移れます。

 旧病院の許可病床が174なのに対し、新しい病院は耐震の補助を受ける条件として、155床と1割ほど減ります。病室の面積も増えますし、個室が多くなります。特に当院は、毎年400名の分娩がある産科中核病院です。産婦人科に入院される方は個室を希望されることが多いので、増やす必要性を以前から感じていました。

 新病院は4階建てで、2階から4階まで、すべて病棟が入ります。併設する100床の老人保健施設「さわやかランド」とは、2、3、4階とも渡り廊下を作りましたから、行き来は便利です。

 医療機器もこの機会に一新します。一番大きなものは放射線治療の機械です。天草の中では当院だけがやっている治療ですから、充実させるべき分野で、熊大に入っているのと同じものを導入します。MRIも1・5テスラから3テスラに性能を上げます。放射線治療を充実させるのに伴い、CTもさらに1台グレードアップして2台。そこに放射線治療設計や血管造影が行えるようにしました。

 私は外科ですが、手術場も広くなって使いやすくなります。旧病院が出来たころとは違い、そこに鏡視下手術例も増えています。モニター類を天吊りとし各手術室内でも画像、電子カルテが参照できる様にレイアウトしていますので、すっきりしました。また病院機能評価(Ver6・24年更新)を念頭に設計したので、動線が良くなります。

 看護師集めに苦労していますが、現在160人ほどおり、新体制になってからも7対1看護は維持できます。皮膚排泄ケア、感染管理、緩和ケア、癌性疼痛管理、癌放射線療法、がん化学療法についてはそれぞれ認定看護師として、またリンパ浮腫、桶谷式乳房マッサージ、救命士インストラクター、新生児蘇生インストラクターなどの資格を持った看護師がおり、それぞれの分野で活躍しています。

 当院では入院の30%が癌に関連した患者さんです。県指定がん診療連携拠点病院でもあり、薬剤師やリハビリテーションなども含め、今後も特に癌については、力を入れていこうと考えています。

 3階に、緩和ケアに使える部屋を10床作ります。落ち着いた雰囲気で、家族との面談もしやすい個室で、屋上に作った庭に出て風を楽しむことができます。旧病院の緩和ケアは、普通の個室を使ってやっていたのですが、外科として癌に関わってきて、より良い環境での緩和医療の必要性を強く感じました。今緩和ケア病棟の要件を満たすのは人員の問題で難しいですが、将来的には緩和ケア病棟として運用していきたいと考えています。

 今ある病院は今後崩し、駐車場にします。150台を収容できる立体駐車場は残しますから、かなりの数の車を停められるようになります。

 当院を含む社会保険病院は、平成26年の4月に独立行政法人「地域医療機能推進機構」として生まれ変わるべく、準備が進められています。51社会保険病院、7厚生年金病院、3船員保険病院が同じグループ病院となります。今移行期で大変ですが、歴代の院長にもそれぞれのご苦労があったわけですから、私だけが大変な時期に院長をしているわけではありません。天草の地域に役立つよう、健康管理センター、老人保健施設「さわやかランド」と一体となってがんばっていきます。

病院の沿革
1946 ㈶天草協会所有の天草公会堂の敷地と建物を厚生省が買収し、健康保険天草総合病院開設。
内科、外科、小児科。25 床。
以降、病院名を改称しながら、40 床(1953)、66 床(1954)、87 床(1955)と拡大。
1958 ㈳全国社会保険協会連合会に改称。
1959 産婦人科新設。109 床。
1971 現在地に新病院移転。200 床。
1986 整形外科新設。 1987 人工透析開始。
1988 健康管理センター竣工。
1989 脳神経外科、理学診療科、循環器科、放射線科、眼科、耳鼻咽喉科を新設。
1990 健康保険天草中央総合病院と改称。泌尿器科新設。
1993 皮膚科新設。
1995 天草社会保険介護老人保健施設さわやかランド竣工
1996 歯科、麻酔科新設。
2000 感染病床4 床新設。204 床。
2002 日本医療機能評価機構より認定。
2003 女性外来「さわやかクリニック」開設。
2006 認可病床174 床に変更。
2008 熊本県より第5 次医療計画地域産科中各病院の依頼、承認。
2012 県がん診療連携拠点病院指定

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