救急医療の原点をみつめたい

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医療法人天陽会中央病院 院長 厚地伸彦

医療法人天陽会中央病院は、鹿児島市街、朝日通りに面している。鹿児島銀行本店や山形屋本店にほど近く、立地条件はすこぶる良い。路面電車も近くを走っており、アクセスも良好の好立地で、一般病床219床を有する。市街地で「24時間救急医療」を実践する病院だ。

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【Profile】
1988 ラ・サール高校卒業
1994 九州大学医学部卒業 同年麻生飯塚病院入職
1996 九州大学医学部附属病院医員
1998 福岡赤十字病院入職
1999 東京女子医科大学附属病院入職
2001 済生会熊本病院入職
2007 鹿児島大学医学部附属病院医員
2008 天陽会中央病院入職 医療法人天陽会理事就任
2009 天陽会中央病院院長就任

当院は救急医療に力を入れ、心臓疾患を中心に診る病院で、私も循環器内科医です。また心臓血管外科の手術の3割くらいは救急、というのも特徴になると思います。私がこの病院に来る前から心臓疾患に強い病院で、私の父で理事長も循環器内科の医者です。虚血性心疾患がメインですが、循環器疾患は何でも診ています。

ハートセンターというのを立ち上げて、2つの心臓カテーテル室と心臓血管外科の手術室があります。勤務医の中ではやはり循環器内科が1番多く、産休中の1人を除いて今8人。心臓血管外科の先生も3人いますし、内科・外科、共に体制を整えています。医師は23人です。

とはいえ人手不足はいなめず、当直は私もがんばっておりますが、先生方にもご協力をいただいております。理事長は先日70歳で当直をしました。私は今43歳なので、まだまだやれますね。

また当院は専任の医師やスタッフを置いて、緩和ケアにも力を入れており、在宅医療にも取り組んでいます。天陽会には、介護老人保健施設や介護老人福祉施設、グループホームなどがあり、そこで培ったノウハウが活きてきています。

理事長はゴルフが趣味ですが、私は特に運動はしていません。九大で学んでいたころは田島(福岡市城南区=九大医学部とは10kmほど離れている)に住んでおり、毎日自転車で通っていました。福岡の天神あたりは車だと不便で、自転車の方がいいですね。まだ市営地下鉄もない時代で、自転車は速く便利でした。活躍はしませんでしたが自転車部所属で、福岡から鹿児島までのレースに参加しました。帰りに実家によって、ゆっくりして帰りました。そのほか、みんなでツーリングの旅行に行ったりしました。自転車部は、医学部だけではなく、全学の部活でした。

自転車部のほかはボランティアサークルに所属し、子供たちにセラピーなどをやっていました。子供と遊ぶのは好きなんですが、仕事には出来そうにないですね。小児科医の先生はご苦労されていると思います。研修先で関わりましたが、大変だなぁと思いますよ。夜間外来も多いですし。当院に小児科はないので、今は診ていません。

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写真上は心臓カテーテル治療風景、下は心臓血管外科手術風景。

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大学を卒業してすぐ、救急医療がしたくて麻生飯塚病院で研修を受けました。田島に家を借りたまま、院内の狭い宿舎に住んでいました。救急医療が好きで、様々な患者さんを診せていただきました。外科や麻酔の手ほどきも受け、充実していました。研修医は難しい手技はあまりやらせてはもらえないので、症例があると友達と飛んでいって、準備を整えました。そして、先生が来るまで出来ることがあればさせていただく、という感じですね。少しでもやりたかった。症例数も凄く多かったので、本当に勉強になりました。私が循環器内科の医者になることをはっきり決心したのも、ここでの研修中でした。

大学にいったん戻って動脈硬化の基礎研究をしたあとは、福岡の赤十字病院に半年いました。平方副院長(先月号参照)には学生時代から良くしていただきました。その後、東京女子医大に行き、循環器内科の勉強をしました。そして済生会熊本病院に行って、心カテを中心に勉強させていただきました。東京女子医大も済生会熊本病院も、症例の多い病院で、腕を磨きたくて選びました。患者さんからは学ぶことばかりですね。それから鹿児島大学第一内科医局に入局し、こちらに来ました。その一年後に、当時の院長が転職されたので、院長になりました。

(「先生に帰って来ていただいて、職員一同うれしかったですね」と、波江野さん。「大変ありがたく思いました」)

それまで院長の経験は当然なかったわけですから、なってみて初めて大変な仕事だと、本当の意味で知りました。診療をすればいいという仕事ではなく、経営のことまで考えるわけですからね。ですが、波江野さんなどみんなが助けてくれるので、なんとかやっていけているというのが本音です。理事長もまだ元気ですし、1人で何でもするわけではないですからね。

院長としての一番大事な仕事は、医者や看護師が足りていないので、その確保ですね。鹿児島県内はどこも医師が足らずに困っています。私は福岡県の大学にもお願いに行っていますよ。当院は、手技的なことも含めて、たくさんの患者さんを診療することができる環境です。特に循環器内科の専門医や心臓血管外科医になりたいという方には、症例は多いので、適した環境だと思います。当院は、忙しいところに飛び込みたい方には、向いていますね。そういう意欲ある人に、ぜひ来て欲しいと思います。

院長職はなかなか忙しくて飲むことも減りましたが、お酒は好きですね。強くはないですが。鹿児島ですから焼酎ももちろん好きですが、ワインも好きですね。飲むこと自体も好きですが、飲み会が楽しいです。鹿児島出身ということで、お酒に強いイメージがあるらしく、九大時代は自転車部の飲み会で飲まされましたね。楽しかった思い出の一つです。

6歳を頭に、男女男と子供が3人います。休日は子供と遊ぶことが楽しいですね。まだ跡継ぎとは考えていませんが、なりたいと言ってくれればありがたいですね。理事長自身が、私を跡継ぎにするつもりだったのかどうか、それは聞いていませんし、解かりません。ただ大学を受験するときは、地元の鹿児島大学がいいよと言われました。近くにいてほしかったんでしょう。鹿児島を出たくて、九州大学に行きましたけど。


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