第36回日本眼科手術学会で総会長を務めた石橋達朗教授

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石橋達朗 九州大学大学院

医学研究院眼科学分野教授

1975 年九州大学医学部を卒業し同眼科学教室入局 ...1981 年九州大学医学部大学院病理学教室を卒業し同眼科助手... 1984 年南カリフォルニア大学ドヘニー眼研究所に留学 ...1986年に帰国し九州大学医学部眼科講師...1995 年同眼科助教授などを経て、2001 年から現職 。

【専門分野】 網膜硝子体疾患、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性
【所属学会】日本眼科学会理事長、 日本網膜硝子体学会理事長、日本糖尿病眼学会理事、日本眼科手術学会理事、 日本眼循環学会理事などを務める。

学会開催の苦労と喜び

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第36回日本眼科手術学会総会のなか日にあたる1月26日、福岡国際会議場4階の総会本部を訪ねて石橋総会長(写真左)と江内田寛事務局長(同右=九州大学大学院医学研究院眼科学分野講師)を取材した。本部には活気があり、スタッフが忙しそうに働いていた=ページ後半に学会概要。

石橋2日目で3600人ぐらいの来場です。大阪や名古屋の大会と較べても遜色ありません。2011年の京都が3500人いっていませんから、それと比べても盛況だといえます。大変にぎわって、嬉しく思います。

江内田全国の眼科医は、現在1万4千人ほどです。

石橋その中でも手術に興味のある人しか来ませんからね。

―学会の特徴は。

石橋いろんな専門分野の話を一つの学会で聴けるというのが特徴です。

江内田臨床に関しては別に臨床眼科学会がありますが、手術以外のことも扱います。眼科手術は進歩の速いソフィスケートされた分野ですので、今回はその知識のアップデートにより有益であると思います。

―プレッシャーはありましたか。

石橋いちばんのプレッシャーは事務局長でしょうね。僕はドンと構えて指示をすればいいが、折衝を任される人間の事務処理能力は大事です。一番大変だったのは彼。

江内田今はプログラム委員会というのがあって、我々はそれに基づいてスケジューリングを行ないますが、プログラム組みや交渉事など準備段階は大変です。名誉な仕事ですけどね。委員会とか会議が常時開かれ、進捗状況の報告とか問題点の抽出を発表するので、事務局の担当者は労力を割かざるをえない。しかし始まってみると、意外に時間的余裕はあります。

石橋だから今回取材が受けられたわけです(笑)。

江内田準備には1年以上かかります。しかし以前に比べると業務をアウトソーシングするようになったので、随分と楽にはなっています。重複がないかとか、分野に偏りがないかとか、そういうことは事務局が見なければできませんが。

石橋今回はコングレにお願いしましたが、彼らは、開催のプロでも、眼科に特化しているわけではないから、固有のトラブルを防ぐことや解決も、我々の仕事ですね。

福岡はいつも人気

江内田札幌や福岡で開催される学会は人気があるようです。

石橋やっぱり夜は美味しいものを食べたいですからね。そういう意味で福岡は良いですよ。

江内田福岡は始めての若い先生もおられますから、愉しんでいただきたいですね。食べ物が美味しいシーズンに開催できて良かったと思います。

石橋みんなでワイワイやることも大事です。僕も地方の学会に行ったときは、その土地の名産を楽しみにしていますから。

―今後学会を開催される先生に言いたいことはありますか。

石橋皆さんもう慣れてらっしゃると思いますが一つ言えば、地元を活性化させて欲しいと思います。福岡で開催すれば中洲も潤うし、ホテルだって潤う。

―会場前にタクシーがたくさん並んでいました。

石橋そういう意味で学会を持ってくるということは、国内、海外の学会問わず、地方の活性化というか、アクティビティが上がるわけです。だから僕は誘致を頑張ったほうが良いのではないかと考えています。しかし福岡を含め九州には広くて使い勝手のいい会場がないことが不満ですね。福岡県や福岡市には、もっとコンベンションに力を入れてもらいたいです。

江内田知事が同級生なんですから、教授から...。

石橋(笑)。

江内田中洲も今は下火ですが、こういうことが増えると...。

石橋潤うよね。

眼科の魅力を伝えたい

石橋眼の病気は生命にあまり関係しませんが、予後によってはQOLを大きく下げる。それを救えるのが大きな喜びです。より新しい治療を提供することで、患者さんのQOL向上に役立つことができることを生き甲斐に感じています。

江内田眼科は高度に再分化された、専門性の高い領域で、米国では眼科医になるのが一番難しいと言われています。命を預かる仕事ではありませんが、私もやり甲斐を感じますし、研究も魅力的です。

石橋眼科は手術をする分野なので、研修医には避けられる傾向にあります。10年前は年に400人新しい眼科医が出ていましたが、今は200人くらいです。ですから、今後も学会などを通して、眼科の魅力を伝えていきたいですね。

日本眼科手術学会 3日間で述べ3,660人入場

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日本眼科手術学会総会は1月25日から27日まで、福岡市博多区の福岡国際会議場など3会場で開かれた。述べ来場者数は主催者発表で3660人。九州大学眼科と福岡県眼科医会が担当する大規模学会は、2009年開催の「博多臨眼」以来。

総会長は九州大学大学院の石橋達朗教授、副会長は福岡県眼科医会会長で太宰府吉富眼科の吉富文昭院長。プログラム委員長は名古屋大学大学院医学系研究科眼科学の寺崎浩子教授、事務局長は九州大学大学院医学研究院眼科学分野の江内田寛講師。特別講演は近畿大学大学院医学研究科長の下村嘉一教授、香川大学医学部眼科の白神史雄教授、昭和大学藤が丘リハビリテーション病院眼科の谷口重雄教授が担当したほかDr. Yannick LE MER(Fondation OphtalmologiqueA. de Rothschild)が招待講演を行なった。一般演題は276題(一般演題141、学術展示135)が採用された。またシンポジウム9、教育セミナー26、インストラクションコース16セッションがあり、スキルトランスファーやコメディカルプログラム、女性医師を支援するプログラムなどが行われた。次期大会は2014年1月17日から19日まで国立京都国際会館で開催される。


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