新年の夢 ―グローバル化と日本の外科医―

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福岡大学病院長 山下 裕一

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福岡大学病院長 山下 裕一

有史以来、日本民族は、一方的に他国からの侵略を受けたことは元寇と称される蒙古襲来以来経験したことはない。福岡には、元寇の戦跡は元寇防塁や防人時代の防塁である水城もあり、かつて国を挙げて強大な外敵に立ち向かった遺跡がある。しかし、その後は一方的な外敵の存在はない。最近では、世界を相手に戦う日本人は政治家や官僚ではなく、もっぱら民間企業の人々であり、民間からグローバル化が進んでいる。

先進諸国の外科医の仕事は、あくまでも手術そのものである。日本の外科医の仕事環境は旧態然としていてグローバル化されていない。日本の外科医は麻酔をかけながら手術を行い、病棟では点滴ルートをとり抗癌剤治療を行い、患者の検査のため車椅子を押し、術前説明のため家族が平日には来院できないというので時間外に術前説明等を行っているという姿は珍しくない。

地方の外科医は「崩壊した救急医療」を黙々と支えていることをご存知だろうか。「私達もしていますよ」との声が聞こえてきそうだが、外科医は「なんでも屋」であり、他科の麻酔までもかけていることは知られているだろうか。麻酔標榜医や専門医の資格も持たず、心細い思いで救急医療の底辺を支えている。

従来の仕事の内容と量が続く限り、日本の外科医減少は解消されない。外科分野も、今後は世界の標準≒グローバル化に向かう。「外科医が外科に専念する」と医療の一部は機能不全に陥るが、その時期を超えるとグローバル化された新時代が必ずや到来する。外科医が楽をできる時代ではなく、開腹手術に加え内視鏡外科手術やロボット支援手術を習得しなければならず、手術に関する仕事の内容と量は従来のそれらより多いかもしれない。しかし、その先には、若手医師があこがれる新しい外科の姿があると確信する。

...徒然に、新年の夢を語らせていただきました。


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