週1回、5年続けているんです

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毎週木曜日の夜、ボランティアで肺がんの勉強会を開いている医師が九州大学病院にいる。同大学院医学研究院呼吸器内科分野の高山浩一准教授(50)がその人。9月27 日で262 回目、まる5年になるという。

9月27日夜7時から、呼吸器科病棟の一室で始まった262回目の勉強会。

この日も高山医師は家族に、「今夜は患者さんのために遅くなるから」と言って家を出た。ほぼ毎週のことである。そして夜の1時間、肺がんの治療をしている7人に講義をした。

前半の30分は中西洋一教授の作成した「肺がん治療を受けるために」をテキストに、毎回同じ内容を繰り返し、残りの30分が週替わりのテーマ。この日は、かかりつけ医との連携について話した。

講義が終わって、3人から、いま使っている薬の感想や質問が寄せられ、高山医師はていねいに返答していた。

参加者が去ったあと、こんなに長い間続けている理由を問うと、「患者にはそれぞれ主治医がいるが、1対1では医師と患者双方の息が詰まる。自分の存在はセカンドオピニオン的な立場になる。若い時には分からなかったが、病棟の責任者だった時にそう気づいた」と語り、「地域のかかりつけ医と病院の主治医、そして私の3人体制で肺がん患者をうまくサポートしたい」とも述べた。

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前半の30分が毎回同じ内容なのは、「繰り返し説明しないと覚えにくいから」と高山医師は言い、さらに「医師がどんなに誠意を持って接しても、医師自身は、がんの痛みや抗がん剤の副作用による苦しみを、実際には知らない。対話相手としては、医師よりも、同じ肺がん患者のほうがふさわしいかもしれない」と話し、現在、院外の中立な立場のインタビュアーに依頼し、肺がん患者の声を聞き取っている最中だと言った。20人が目標だという。

最後に、肺がんというきびしい病気を相手に、生と死の狭間に足を踏ん張って立っているのはなぜかとの質問に、高山医師は、誰かがやらなければならないこと。立ち続けていたら、いつか明かりが見えてくるかもしれない、というニュアンスの返事があった。(川本)

一般参加も自由。諸事情で休む週もあるので、【医局】TEL:092-642-5378にあらかじめ確認して参加すること。


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