飛耳長目 教育は技術か

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やさしさという土壌

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8月初旬の2日間、春日市原町で精神保健福祉夏期講座が開かれた=写真。

不登校やひきこもりを理解し、解決の手だてを考えるのが目的。300人を超える受講者の6割が小中高や養護の教員だった。

講師は福岡大学医学部の西村良二教授(精神医学)、大阪経済大学の古宮昇教授(人間科学部)、九州大学大学院の田嶌誠一教授(人間環境学)、NPOスチューデント・サポート・フェイスの谷口仁史代表だった。また中学の時に不登校になった女子高生2人が登壇し、当時の様子や立ち直った理由を生々しく話した。NPO法人こだちの活動について姫島源太郎心理臨床部長の説明もあった。

主催した福岡県精神保健福祉協会などがまとめた受講者アンケートによると、9割が講師4人の講演を「大変役に立った」、「役に立った」と答えた。

感想文ではポジティブな意見とネガティブな意見の違いが際立った。

ポジティブな意見の多くは、4講師の人柄や現場に即した内容に感嘆し、次回にも期待を寄せた。

ネガティブな意見には、建設的な内容もあったが、「口を尖らせて不満を述べる」たぐいのものも少なくなかった。

今の教育現場がどんな状況にあるかを国民の多くはうすうす感じている。会場を埋めた300人がどんな思いで参加したか、その空気は、教育の場にいない記者にも十分伝わってきた。

この講座に限らず、学ぶということは、あらかじめ問題意識や課題が自分にあることが必要だ。それがあってこそ「悟る時には猫が横切っただけで悟る」のである。それなくして「講演を聞けば魔法の杖を手に入れられる」ことにはならない。

講演の内容を一粒の種だとすれば、肥沃な土地に落ちれば根を張って葉を繁らせるが、乾いた土地では発芽しない。しかし乾いた土地は種を責めるのである。

私の子供はすでに成人しているが、もしも「問題児」であったとすれば、豊かな土壌の教員に任せたいと思う。(川本)


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