- 佐賀大学病院の宮﨑耕治院長をインタビューした際、葉室麟の「霖雨」という時代小説を紹介された。「藤沢周平を超えるかもしれないですよ」と、必読の一冊にあげた。それで読んでみようという気になった。読書の秋も遠くない
- ある年齢に達した後に出会う本が、とても奥深く味わえることが多くあり、そのたびに「若い時の読了リストに入れなくてよかった」と思う。この本もそうなるかもしれないと期待はふくらむ
- 今年の盆に古里の友人がくれた岡潔著「春宵十話」や、近所の古本屋でみつけたヘッセの「シッダールタ」(高橋健二訳=新潮文庫)とともに、長く鞄の中に入ることになれば、今日まで知らなかった甲斐がある。待つというのも存外わるいものではない
- 「読み終えたらメールで感想を送りますよ」。そう約束し、秘書の応対が好印象だったことを最後に伝えて病院をあとにした。