「災害時にも備えられる」と那珂川病院の永沼事務局長
3年前、福岡市南区の那珂川病院(下川敏弘院長)が、設立50周年の記念事業で設置した地下水膜ろ過システム(施工・管理=(株)ウェルシィ=TEL:092・432・0680)は、病院で使う水の経費が、設置前に比べて5分の1に下がったと永沼宏道事務局長は顔をほころばせる=写真。
当初は深さ20mの井戸水を使っていたが、昨年別に150mの井戸も掘り、供給量は1時間当り4tから、5tに増えた。
「断水などが起きた時、付近住民に飲料水を提供する目的で設置しました」と事務局長。地域貢献の威力を発揮する前に大きな経済効果がもたらされたことになる。
「うちには30床の透析設備があるので、きれいな水の確保は絶対に必要。コストダウンよりもそちらの方が大事です」とも話す。
災害などでライフラインが寸断され、水道がストップした時には自家発電で井戸水を汲み上げ、透析用と付近住民に飲料水の供給ができることになる。設備のメンテナンスは「ウェルシィの職員が管理しているから、いつも新品同様」だそうである。
「近隣に同じ設備を備えた病院があるので、連携すればもっと心強いのではと、福岡市役所防災課にこないだ申し入れしてきたところ」。