新しい地域医療の構築へ

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国民の健康と生命を守る、強い専門家集団として新しい日本医師会が始動します

「九州各県の先生方から熱いご支援をいただき、それに応えられてうれしかった」

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第19代日本医師会会長 横倉義武氏

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1969久留米大学医学部卒
1969 同医学部第2外科入局
1977西独ミュンスター大学教育病院デトモルト病院外科
1980久留米大学医学部講師
1997医療法人弘恵会ヨコクラ病院理事長
1992大牟田医師会理事 1990福岡県医師会理事 1999中央社会保険医療協議会委員
2006福岡県医師会会長
2006日本医師会医事法関係検討委員会委員長
2010日本医師会副会長を経て現在に至る。

Q 新会長として、何からどう手を付けていかれるのでしょうか?先生は特に地域医療の重要性を訴えてこられたと思うのですが。

来年4月から新しい地域医療計画がスタートします。したがって、今年は計画策定の年にあたります。
今までは、厚生労働省で大部分の方針が決められてそのまま県におろしていましたが、もっと県の実情にあわせた形での計画を作ってもらえるように強く要望しています。たとえば、現在議論となっている病床をどうするのかというような問題は、より県の実情に合わせるべきで、国は方向性を示すにとどめるべきではないかと考えています。

Q 医師会としての方向性など、大枠について前体制との違いはありますか?

前執行部のときも副会長として政策を作っていましたから、基本的には大きな違いはありません。ただ、手法としての違いはあると思います。医師会は、政治・行政側に理解を求めるだけでなく、理解させなければならないという立場にあります。もちろん、与党・野党の両者に理解してもらわないと法案が通らない状況ですので、しっかりと議論して、誠意が通じれば理解してもらえると考えています。

Q 現在の政治・経済状況をみていると改革は困難な道のりではありませんか?

今の日本は政治・経済ともに転換期にあり、混迷の極みにあります。しかし、そんな中でも医療政策だけは混迷させてはいけません。政治に左右されない地域医療を作り、守っていくことがもっとも重要です。
2年くらい前に医療ツーリズムの話が出ましたが、そういうものを私たちがみだりに取り入れると、国民皆保険制度自体が崩壊への道を歩むきっかけになりかねません。ですから、何が国民のために必要なのかということを主張していくという政策の基本に、まったくぶれはありません。たとえどんな政治状況になっても国民皆保険制度を守る、そして国民に必要な医療を提供することが我々の役目であることは変わりません。政治の力が弱まると、それだけ官の力が強まるわけですから、その点にしっかり目を見張っていかないといけません。財政主導の医療の側面が強くでると、国民にとっては必ずしもいい状況にならない。もちろん財政は非常に重要です、国の経済がおかしくなれば社会保障も難しくなるわけですから。ただ、過度に自由競争が強くなったがゆえの混乱をもたらさないようにと思っています。

Q 会長になられてから、さらにお忙しい毎日だと思いますが、プライベートはいかがお過ごしですか?

プライベートな時間はほとんどないですね。つい最近も、4月25日からチェコのプラハで開かれた世界医師会の理事会に出席して、5月2日に帰ってきたところです。それでも日曜日の午後には地元に帰って、月曜日の午前中は外来診療をしています。というのも、医師会の仕事だけになると臨床から離れてしまいますから、実際に患者を診療することで医師としての感性・感覚を保っていたいからです。医師会の政策を決める際も、医師としての感性・感覚が大切なのです。

【取材を終えて】

趣味はゴルフと体を動かすこと、そして読書。とくに司馬遼太郎の著作は読破しているという。取材の終わり際に「九州各県の先生方から熱いご支援をいただき、それに応えられてうれしかった」との言葉が印象に残った。

聞き手=九州医事新報社主、写真=内。


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