年頭所感
新年明けましておめでとうございます。
皆様には、健やかに2012年の新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は、3・11東日本大震災、それに伴う福島原発事故があり、わが国にとって忘れられない年でありました。未だに被災地の復旧・復興も遅々として進んでいませんが、県医師会では、178名の医療関係者をJMATチームとして茨城、福島、宮城県へ派遣できましたし、日本医師会の義援金についても、総額18億8千万円で、そのうち福岡県は1億3千万円もの義援金を出すことができました。
また、受診時定額負担反対の署名運動については、期間が短いながらも、全国で770万人、福岡県では46万人もの署名を頂きました。免責制という考え方は根強く残っていますが、導入を回避することができました。
事業税非課税措置の存続についても、県議会で決議して頂き、今回もとりあえず1年間は凍結ということになりました。しかしながら、次年度も俎上に上がってきますので、全国知事会にも働きかけていかねばなりません。さらに、社会保障と税の一本改革における消費税についても、きちんとした対応を行っていきたいと考えています。
今まで、日本の医療は市場経済とは一定の距離をおいていましたが、社会保障と税の一体改革成案でもTPP交渉においても、医療の産業化、医療分野への市場原理が導入されることは想像に難くありません。われわれ医療関係者は、国民が安全に、豊かに暮らすことができる国の在り方を、医療政策を通じて提言していく責務があります。医業の正当な名誉と適正な対価を、われわれの活動を通じて保持していかなければなりません。そのためにも、融和団結を強固にしていくことは、自立的使命であると考えます。
さまざまな課題が次々に提示され、変革を求められます。今年こそ『団結・継続・刷新』をキーワードとして行動しなければならない年です。
関係の皆様と心を一つにして、しっかりと取り組んでまいりたいと思っておりますので、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。