山田商店街 山田マチ 著
ストレス社会に生きる現代人にぜひ読んでほしい、山田マチ初の短編物語集。
小さな商店街で繰り広げられる小さな笑いの連続。独創的だが、どこかノスタルジーな世界観。本場カレー『ナマステ』のインド人風店長には、次々に疑惑が...「ナマステ」としか話さない店長はインド人ではないのでは?そんな店長が作るカレーはバーモントカレーではないのか?犬のおまわりさんが、アレルギー性鼻炎にかかり鼻がきかなくなったので引退を考えたり、「おふくろの味」を売りにする「頑固親父」の店。などなど。真相をめぐって繰り広げられる様子がテンポよく書かれており、実に心地よい。朝の憂鬱な通勤時間や、眠れない夜のお供に。頭を空っぽにして、ほっこり癒されませんか?
(紀伊國屋書店福岡本店 北尾扶美枝)