天神イムズで公開講座
―再発乳がんの治療は、がん化学療法が中心の治療と、がんの痛みの治療を平行して行なう必要がある。よりよい治療を行なうためにもがんの痛みを取るのは重要なこと―
再発乳がんにまつわる話題をとりあげた市民公開講座が、天神イムズで11月26日にあり、市民103人が集まった。
九州がんセンター消化 管腫瘍内科医長の江崎泰斗医師が、最新の再発乳がん治療薬とその副作用対策について講演、パネルディスカッションでは九州がんセンターの大島彰医師と江崎泰斗医師、乳がん看護認定看護師の山本直子さん(九大病院)、緩和ケア認定看護師の長瀧恵さん(戸畑共立病院)、あけぼの福岡代表の深野百合子さんがそれぞれの立場から発言した=写真左から。司会は九州がんセンターの大野真司医師と、北九州市立医療センターの認定看護師尾倉亜佐子さん、開会と閉会の挨拶は北九州市立医療センターの光山昌珠院長が務めた。
患者を代表した形でパネリストを務めた深野さんのコメント
「再発乳がんというテーマを扱う講座は少なく、再発で闘う人の希望につながっている。新規に保険適用になった新薬とその副作用対策の分かりやすい説明に希望がもてた。がん患者にとって一番の恐怖は再発。再発したら化学療法が中心となり、副作用で苦しむ。薬の効果も出なくなり、自分に使える薬がだんだん少なくなる。副作用が少なくて効果が期待できる新薬の承認を待ち望んでいる。家族のことや治療費が心身に重くのしかかり、一人で悩む人が多いが、講演会などで正しい情報を得れば不安が軽くなり、前向きに希望をもって生活・治療に向き合うことができると思う。賢い患者になりましょう」