医療最新情報1=TPPが狙う日本医療=

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平野隆三(元厚生労働省外郭シンクタンク)

【はじめに】

未曾有の大被害を受けた東日本大震災から8か月。復興再生への道は険しく、未だ遠い。
この震災後、日本経済の空洞化のなか、さらに追い討ちをかけるようにTPPという津波が、環太平洋(米国側)から日本国全土を覆う。それも複合波(APECとFTA)をともない、勢いを増して押し寄せてきた。
米国に対してディベートできない日本政府の国力堤防では、TPP津波を防ぐ術がないのである。米国は情報分析から自国の国益戦略を立てており、参加を見越して日本の出方を静観している。

【米国の見方】

TPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加を表明したものの、米国の見方は日本国が本当に市場を開放する意思があるかどうかを見ている。なぜなら「日本は世界第3位の経済力を持ちながら、関税障壁で身を守り、重要な競争から国内市場を守ってきた」反面、「米国は長年にわたり、農作物や自動車、医療でも日本市場の閉鎖性に苦しんできた」と指摘、その上で「日本が高い基準を満たし、閉鎖的な市場を本当に開放する意思があるかどうか、慎重に見極める必要がある」と言い、日本の姿勢と出方に警戒心を示している。

【TPP参加とねらい】

一方、国を二分する反対攻勢を受けながらも、11月11日(金)に野田首相は、国民への説明と相違を得ないまま「交渉入りでルール作りに関与する」との名目でTPP交渉への参加を表明した。
米国側のTPPへの真のねらいは「医療」であり、「医療保険の開放」を叫ぶ。米国大手の保険会社が、日本人の個人資産総額700兆円を狙っての戦略のようだ。また、日本政府は「公的医療保険制度は交渉の対象外」と国民に説明していたのに反して米国政府が、すでに「公的医療保険の運用で自由化を求める」との文章を日本政府に送付していた。何ゆえ日本政府が「交渉の対象外」と説明したのか、その駆け引きを危惧する。

【国民皆保険の終焉】

混合診療は、保険給付に係る「保険診療」とそれ以外の「保険外診療=自費診療」を混合した自由診療を言い、今まで原則として国が禁止していたが、解禁となると医療機関は大変なことになる。
罹患者すべての医療行為に、費用が自費診療扱い(全額患者負担)となり、罹患者の支払い能力の格差が医療内容の格差をもたらす。今までの日本の医療は、国民すべてが加入する国民皆保険により公平に医療提供されていたが、高額の自由診療になると貧しい人は診療が受けられなくなる。
外国資本の高額自由診療の病院が増えれば、その中で淘汰され、国民皆保険の終焉により適切な対策を持たない医療機関は消えていくだろう。
(次号に続く)


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