無許可の特別管理産業廃棄物処理業は法律違反です

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福岡県環境部 廃棄物対策課施設第二係に聞く

医療機関等から排出される"感染性廃棄物"の不法投棄問題は、「廃棄物処理法」に基づき、未然防止及び排出者責任強化の対策が行われています。取り締まりも年々厳しくなっており、これによって件数が減ってきています。これからも感染性廃棄物を含め、産業廃棄物の適正な処理を推進することが重要とされています。

今回は、「特別管理廃棄物」の中で医療機関等から排出される「感染性一般廃棄物」と「感染性産業廃棄物」の処理が行われる"特別管理産業廃棄物処理業"についてご紹介します。

廃棄物処理法上での「感染性廃棄物」の位置づけ

廃棄物処理法では、「爆発性・毒性・感染性その他の人の健康または生活環境に係わる被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」を"特別管理一般廃棄物"および"特別管理産業廃棄物"(以下、特別管理廃棄物と表記)として規定し、必要な処理基準のもと、通常の廃棄物よりも厳しく規制されています。

医療機関等から排出される廃棄物の中で、感染性病原体が含まれ若しくは付着している恐れのあるものは「感染性廃棄物」といわれ、「感染性一般廃棄物」と「感染性産業廃棄物」と分類されます。「感染性一般廃棄物」は、血液等の付着した包帯・脱脂綿・ガーゼ・紙くずなどを指し、「感染性産業廃棄物」は、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラ、ゴム、金属、ガラスなどが当てはまります。

「感染性一般廃棄物」は特別管理一般廃棄物、「感染性産業廃棄物」は特別管理産業廃棄物となるので、厳しく規制されます。また、処理上では同時に扱うことができ、「特別管理産業廃棄物処理業」の許可を得た事業者のみでも処理事業を行うことができます。

排出者が常に状況を把握する役割があります

産業廃棄物は、排出者責任の原則に基づき、事業者がその処理責任を負います。事業者は、特別管理産業廃棄物処理基準に従って自ら処理を行うか、特別管理産業廃棄物の許可業者に運搬または処分を委託し、処理を行うことになります。また、事業活動に伴い、特別管理産業廃棄物を生ずる事業場を設置している事業者は、特別管理産業廃棄物の処理業務を適切に行わせるため、事業場ごとに、「特別管理産業廃棄物管理責任者」を選任しなければなりません。

特別管理産業廃棄物管理責任者の果たすべき役割は、当該責任者が置かれた事業場における特別管理産業廃棄物に係る管理全般にわたる業務を廃棄物処理法に基づき適正に遂行することです。例えば以下の役割が考えられます。

  • 特別管理産業廃棄物処理計画の立案
  • 適正な処理の確保(保管 状況の確認、委託業者の選定や適正な委託の実施、マニフェストの交付、保管など)

処理業を行う際の許可と、収集運搬について

特別管理産業廃棄物処分業は、「廃棄物処理法」で定める基準に則り行うことが義務づけられています。特別管理産業廃棄物処分業の中でも「感染性産業廃棄物処分」の処分業許可と収集運搬業許可の主な基準については以下の通りです。

処分業許可については「感染性産業廃棄物の処分を業として行う場合には、当該感染性産業廃棄物の処分に適する焼却施設その他の処理施設であって、当該施設に感染性産業廃棄物を衛生的に投入することができる設備その他の付帯設備を備えたものを有すること。」、「特別管理産業廃棄物の処分を的確に行うに足りる知識及び技能を有すること。(※1)」、「特別管理産業廃棄・特別管理産業廃棄物の排出状況の把握物の処分を的確に、かつ、継続して行うに足りる経理的基礎を有すること。(※2)」。

収集運搬業の主な許可については、「感染性産業廃棄物の収集又は運搬を業として行う場合には、当該感染性廃棄物の運搬に適する保冷車その他の運搬施設を有すること。」、そして、(※1)と(※2)の内容が加わります。

特別産業廃棄物の収集、運搬については次のように行うことが定められています。

「産業廃棄物が飛散し、及び流出しないようにすること。」、「収集又は運搬に伴う悪臭、騒音又は振動によって生活環境の保全上支障が生じないように必要な措置を講ずること。」、「産業廃棄物の収集又は運搬のための施設を設置する場合には、生活環境の保全上支障を生ずるおそれのないように必要な措置を講ずること。」、「船舶を用いて産業廃棄物の収集又は運搬を行う場合には、環境省令で定めるところにより、産業廃棄物の収集又は運搬の用に供する船舶である旨その他の事項をその船体の外側に見やすいように表示し、かつ、当該船舶に環境省令で定める書面を備えつけておくこと。」、「特別管理産業廃棄物による人の健康又は生活環境に係る被害が生じないようにすること。」、「特別管理産業廃棄物がその他の物と混合するおそれのないように、他の物と区分して収集し、又は運搬すること。ただし人の健康の保持又は生活環境の保全上支障を生じないものとして環境省令で定める場合は、この限りでない。」、「運搬車及び運搬容器は、特別管理産業廃棄物が飛散し、及び流出し、並びに悪臭が漏れるおそれのないものであること。」、「収集又は運搬を行う者は、その収集又は運搬に係る特別管理産業廃棄物の種類その他の環境省令で定める事項を文書に記載し、及び該当文書を携帯すること。ただし特別管理産業廃棄物を収納した運搬容器に該当事項が表示されている場合は、この限りではない」。

特別管理産業廃棄物処理業の許可取得について

特別管理産業廃棄物処理業を行うには、「日本産業廃棄物処理振興センター」が実施する"産廃処理業者許可申請講習会"を受講しなければなりません。

この講習会は、廃棄物処理法に基づき、産業廃棄物または特別管理産業廃棄物処理業の許可を受けようとする方が対象で、産業廃棄物の適正な処理を行うために必要な専門知識と技能を習得することを目的に行われています。

講習会の受付は、各都道府県にある産業廃棄物協会が行っています。特別管理産業廃棄物の収集・運搬課程の講習は3日間、さらに処分課程が加わると全5日間の講習になり、修了試験に合格すると修了証が発行されます。この修了証は各自治体への許可申請時の添付資料となっています。5年毎の更新時にも添付が必要となります。

実際に、特別管理産業廃棄物の収集・運搬を行う場合は、運搬車の車体の外側に、環境省令で定めるところにより、産業廃棄物の収集又は運搬の用に供する運搬車である旨その他の事項を見やすいように表示し、かつ、該当運搬車に「廃棄物処理法」で定める書面を備え付けることが必要です。いわば、認可の表示がない、該当運搬車であることを証明する書面がなく、これらの業務を行うことは違法となるのです。


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