財団法人日本医療機能評価機構が行う「病院機能評価事業」の取り組みとは

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福岡・佐賀・長崎の病院機能評価認定施設件数

福岡・佐賀・長崎の病院機能評価認定施設件数

疾病構造の変化や医療技術の進歩により、医療に求められるニーズも多様化している現代。病院は、医療提供に関する明確な情報を提供することが課題となっています。今、国民が病院に求めているのは、"質"。これからの医療機関は、良質な医療提供を推進し確保していくことが重要なのではないでしょうか。今回は、財団法人 日本医療機能評価が行っている「病院機能評価」についてご紹介します。

質の高い医療サービスを目指し支援を行っている「病院機能評価事業」

財団法人 日本医療機能評価機構が行っている「病院機能評価事業」は、医療機関の機能を学術的観点から中立的な立場で評価し、問題の改善を支援する第三者機関。医療機関が質の高い医療サービスを提供できるように、「病院機能評価」を行い、支援しています。医療機関の機能の充実と向上を図り、具体的には、医療機能評価に関する調査・研究開発、医療関係者の研修等の実施に取り組んでいます。

第三者による評価がもたらすものとは。質の高い医療を提供するためには、医療機関自らの努力が最も重要になるのはもちろんのこと、自己評価によって向上を目指すことが大事になります。そこに、第三者による評価を導入させるということで、どういったメリットがあるのかというと、医療機関自らの努力を効果的に成果へと導くことができるという期待があるのです。

第三者による評価の効果

◆ 現状の客観的把握
医療機関が自らの位置づけを客観的に把握でき、優れている点や、改善すべき問題点が評点と評価所見により明確になる。
◆ 改善のきっかけに
評価を受けるための準備が改善のきっかけ作りに。自己評価等により訪問審査に向けた準備を進めることそのものが、医療の質の向上と効果的なサービスの改善につながる。
◆ 改善目標の設定
医療機能について、幅広い視点から、また蓄積された情報を踏まえて、効果の上がる具体的な改善方策の相談や助言を受けることができる。
◆ 情報内容の保証
地域住民、患者、就職を希望する人材、連携しようとする他の医療機関への提供情報の内容が保証される。
◆ 職員の意欲向上
第三者からの指摘によって、職員の自覚と意欲の一層の向上が図られるとともに、経営の効率化が推進される。
◆ 認定証による信頼
認定証を院内に提示することにより、医療に対する信頼を向上させることができる。患者が安心して受診できる医療機関を増やすことになり、地域における医療の信頼性を高めることができる。

全国で2535の病院が病院機能評価による認定を受けています

全病院数8708の内、2535の病院が病院機能評価による認定を受けています。(2011年1月7日現在)。全病院数は、厚生労働省の「医療施設動態調査(平成22年3月末概数)」の施設数です。

病院機能評価は、日本医療機能評価機構が開発した評価基準(評価項目)に照らして、複数の評価調査者(サーベイヤー)が病院の機能を評価する、「第三評価」ということは前にも述べてきました。評価を受ける際は、まず、書面による審査が行われ、その後、訪問審査が実施されます。両方の審査情報をもとに、評価部会、評価委員会、運営会議の審査を経て、認定か留保かが決定。留保の場合は、医療向上の効果的な改善要望事項が具体的に提供され、医療機関は病院機能の改善に務めます。病院は、改善した段階で再審査を受け、改善が確認されると認定を受けることができます。

病院機能評価項目は、今までに何度かの改定が行われており、実際の審査に使用されたものは、バージョン2.0、バージョン3.1、バージョン4.0、バージョン5.0、バージョン6.0の5種類。これまで行ってきたバージョン3.1までの審査は、評価調査者が、病院を1日訪問し調査が実施されてきましたが、バージョン4.0以降の審査では、約1.5日~2.5日の日程で、書類確認や面接調査、部署訪問が行われています。

病院機能評価による認定を受けた「認定病院」の情報提供はどのように行われているのか

認定証

財団法人 日本医療機能評価機構が行う「病院機能評価」の結果、認定証が発行された病院の「病院機能評価結果」は、日本医療機能評価機構のホームページ等で情報公開されています。情報内容は、認定病院に発行される「審査結果報告書」の中から、総合的な評価内容の「総括」、認定の根拠となる実際の評価判定結果「すべての中項目の評点」の情報が掲載されています。

また、再審査による認定の場合は、再審査結果報告書ならびに再審査後の「中項目の評点」が掲示され"改善された"ことのみが確認できるようになっています。確認審査による認定については、確認審査結果報告書、確認審査後の「中項目の評点」の情報が掲載されます。

「病院機能評価結果」の情報提供の目的は、病院機能評価の認定を受けた病院が、評価結果に対して責任を持ち、医療の質のさらなる向上に努める契機となることです。病院機能評価結果の情報公開は、認定病院の同意を得た上で行われています。これからの時代、情報を広く一般に提供し、国民が病院に関する適切な情報を持つことが病院の信頼につながっていくのではないでしょうか。

審査体制区分について

05年6月以降の認定証には、審査体制区分が表示されています。バージョン4.0以降の審査では、病床の規模・機能・性格等に応じて審査体制を設置。具体的には、一般病床および、一般病床と精神科病床や療養病床が複合するような場合は、100床、200床、および500床を区分点にして4区分、精神科病床または療養病床のみか精神科病床と療養病床が複合するような場合は、200床、400床を区分点に3区分として枠組みを設定し、審査体制が組まれます。評価調査者(サーベイヤー)数、訪問審査の日数、審査料、評価項目の適用範囲が異なってきます。

制作・九州医事新報参考サイト
「日本医療器機能評価機構ホームページ」
http://jcqhc.or.jp/html/index.htm

次回の病院機能評価事業は大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県です。


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