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特定非営利活動法人(NPO)AED普及協会副代表理事
一般社団法人 日本AEDインストラクター協会理事 大久保 実氏

講演会でAEDについて語る 大久保 実氏(兵庫県医師会認定AEDインストラクター)

講演会でAEDについて語る 大久保 実氏(兵庫県医師会認定AEDインストラクター)

突然死の大きな原因 心筋梗塞・心不全の予防対策は?

いつでも、どこでも、誰にでも起こるかもしれない心臓突然死、原因は何か?

突然死とは、ある日突然 症状が出て、24時間以内に死亡してしまうことです。ケガや交通事故などの外因死を除くと、平成6年度の厚生労働省の研究によると、突然死全体では就寝中が最も多く、次いで入浴中、休養・休憩中、排便中に多く起こっていると報告されています。

突然死の6割以上の多くを占めるのは心臓が原因となる「心臓突然死」です。総務省消防庁が発表した調査結果によれば、平成19年に救急車で運ばれた人のなかで心肺停止状態の患者は10万9461人。このうち、5万9001人は心臓が原因でした。1日あたり160人。その7割が自宅で起きています。

この心臓突然死の原因の大半が、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患です。心臓に血液を送る冠動脈が詰まる状態のことです。「狭心症は」、胸痛や胸部圧迫などの狭心症症状を伴い心筋が壊死に陥っていない段階を呼びます。「心筋梗塞」は、心臓の周りにある血管(冠動脈)が詰まることによって、筋肉が壊死し、胸や背中に痛みを感じるようになる。しかし、この痛みが一度治まってしまうことが多いようである。その後、心室が突然痙攣を起こす、心室細動の状態になる、こうなると意識、呼吸がなくなって死にいたることになる。

なぜ心臓の血管が詰まってしまうのか?その3大要因は、喫煙、酒、ストレスなどの生活習慣病である。また、動脈硬化・メタボリックシンドロームなども大きな要因である。

近年アメリカでは、心筋梗塞やがんの発症数が年々減っております。

それはヘルシーピープルという国を上げてのプロジェクトにより、健康に関する情報を国民に提供することで、国民の健康に対する意識改革を行うというものであり、計画通りに効果が現れているということなのです。メタボリックシンドローム、心筋梗塞などには予防するための画期的な薬などは無いので、生活習慣の改善が「心臓突然死」を減らすことになると思われます。つまり、一人ひとりが自分の健康状態を把握し、関心を持つことが重要だと思われます。

今では、心臓突然死を予知・予防が出来るようになってきています。心臓突然死を予防するためには、その原因となる心臓病を自分で予知するための努力をすることが最も重要です。特に40歳以上の方は定期健診を受けることをお勧めします。

導入が進まない地域差・温度差を克服するには

厚生労働科学研究(主任研究者:丸川征四郎氏)によれば、平成21年12月現在、わが国のAED設置台数は、27万2020台だそうです。その内訳は、医療機関が60,132台、消防機関が7,964台で、その他を公共施設などの一般市民が使用できるAEDとすると、約20万台になります。

一般市民が使用できるAEDの設置台数の都道府県別ベスト10は、1位は東京都で27,878台、2位は大阪府、12,663台、以下3位愛知県、4位神奈川県、5位埼玉県、6位兵庫県、7位北海道、8位千葉県、9位静岡県、10位福岡県である。しかし、人口10万人対AED設置台数で見ると、1位は山梨県235台、2位島根県229台、3位東京都222台、以下4位福井県、5位三重県、6位岩手県、7位和歌山県、徳島県、長野県、高知県となります。

確かにAEDはそう頻繁に使用するものではありません。ましてや役所では予算がないので大量には購入できないでしょう。しかし、現在では必要なときにだけ借りられる、短期レンタルという方法もあります、事故が起こってから設置を考えても遅いのです。また、機械だけ設置してあっても、定期的な「AEDを使用した心肺蘇生法」講習を受講していないといざという時に慌ててパニックになりショックボタンが押せないという最悪な状態になる可能性があります。

AEDは誰でも使用は出来るようになっていますが、心肺蘇生法のなかで特に胸骨圧迫(心臓マッサージ)は、講習での経験の無い人には躊躇ってしまうでしょう。AED・救急車が到着するまでに周りにいる人たちがそこで何ができるかで救命の可能性が高くなります。「AEDを使用した心肺蘇生法」講習を受講することによって、人の命の大切さ、またAEDの重要性が確認でき、地域差・温度差を無くすことができるものと考えます。

AEDでの心肺蘇生は誰にでもできる

AEDイメージ

AED(Automated External Defibrillator)は、2004年7月1日より一般市民が使用できるようになった医療機器です。

AEDは初めての人でも簡単に使えるように設計されています。機種によって多少の違いはありますが、スイッチを押す、あるいはフタを開けると電源が入り、あとは音声が指示してくれます。倒れている人の胸をはだけ、器械の指示に従って電極パッドをそのパッケージに描かれた位置にしっかり貼り、器械の自動診断を待ちます。器械が電気ショックを必要と判断したら、ボタンを押してくださいという音声の指示が出ますので、ショックボタンを押します。ショックボタンを押した後、2分間の胸骨圧迫が必要になります。

電気ショックが必要ない場合にはショックボタンは光りません、光らないものをいくら押しても電気は流れませんので、操作を間違って電気が流れるようなことはありません。

本年1月3日朝日新聞に、「市民の心肺蘇生・AEDの使用は2%08年消防庁調査」という記事が載っていました。記事によると、08年に心筋梗塞などで患者が心肺停止6万3283件のうち、病院以外の一般市民の前で起きたケースは2万769件。このうちほぼ半数の9970件で市民により心肺蘇生がなされていたがAEDが使われたのは429件(2.1%)にとどまっていた。消防庁によると、AEDを使わなかった場合、1ヶ月の生存率は9.8%、使用した場合43.8%で、4.5倍にアップする。社会復帰率も未使用5.6%に対して、使用の場合38.2%と6.8倍の高率になる。

やはりAEDは置いとくだけではなく定期的な「AEDを使用した心肺蘇生法」講習が必要になります。AEDを使用するのに資格はいりませんが、不安で使用できない人が大半です。体験する場所を増やすことも大事なことだと思います。

福岡都市部でのAEDの普及は福岡県でのAEDの普及は、平成21年12月現在で全国10位の5371台である。しかし、人口10万人対AED設置台数についてはまだまだ追いついていないのが現状である。実際の設置例を挙げると06年02月16日AEDを県立高校や盲・ろう・養護学校など全131校に導入する。全校への導入は九州・山口で初。06年02月18日北九州市では、AED(自動体外式除細動器)を四月から、中学校の全養護学級に導入する。福岡銀行では本部・関連施設を含めて全店舗200箇所に設置済みです。

このように設置すべきところにはペースは遅いが進んでいるようです。


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