第3回脳神経外科塾開催 山折哲雄国際日本文化研究センター名誉教授ら

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2008年(第67回総会)から始まった「脳神経外科塾」は今回で3回目。前の2回は学会のメイン会場と開催場所が異なったため、今回は参加者の利便性に配慮しメイン会場で開かれた。

会の冒頭、太田富雄先生から「脳神経外科塾」が始まった経緯が述べられた。この会は教授職を退官した太田先生を中心に年配の先生方の豊富な経験を若い世代に伝えるのが狙い。今回は「東アジアにおける日本―良医とは?」がテーマ。講師は韓国のkil-soo Choi先生、台湾のChun-Jen Shih先生、日本からは高倉公朋先生がそれぞれ講演、最後に宗教学者の山折哲雄国際日本文化研究センター名誉教授が総評した。

韓国のChoi先生は韓国語で講演したが、スライドの半分は韓国語表記、残り半分は翻訳した日本語表記だった。はじめに日本と韓国の歴史を振り返り、1910年の日韓併合までの経緯を説明したときは会場がやや重い空気に包まれた。京城帝国大学が設立され、その後ソウル大学に変わった経緯も紹介した。

つづいて、インターネットが盛んな韓国ではパソコンばかり見て患者と正面から向き合わない医師が増えてきたことを危惧していると語った。患者の立場になり、患者を思いやる医者が良医であると結んだ。

次に登壇した台湾のShih先生は、流暢で格式の高い日本語で講演した。台湾と日本との交流の歴史について触れ、自身が台北帝国大学の学生であった時分、台北出身の学生は学業を続けられたが、高雄や台南出身の学生は学費が続かず大学を去っていき、同級生の3分の1しか大学に残れなかったという。

そして、台湾の脳神経外科の設立には多くの日本人医師の協力があったことに対し繰り返し深い謝意を表した。また、カナダに留学した第1日目に剖検を1人でやらされたことを感慨深く振り返った。その時、九州大学脳神経外科初代教授の北村勝俊先生と一緒で以来、親交を深めてきたことを話した。

座長の端和夫先生からShih先生の周囲には若いドクターがいつもたくさんいる理由が分かったと言うと会場は和んだ雰囲気になった。

高倉先生は冒頭のスライドで「ヒポクラテスの誓」を紹介し、海外や日本の歴史における様々な医師の倫理観について解説した。現代の良医とは、Choi先生と同様、患者と真摯に向き合うことはもとより、さらに冷静な判断力や分析力、様々な問題に対処する能力や柔軟な発想力が要求されていると語った。

最後に山折先生が総評で自分が病気になり患者の立場になった経験を語った。患者の立場から見た良医は、患者の話をよく聞いてくれる医者で3人の演者と全く同感であると結んだ。

聴衆は前の2回より多く、若い医師の姿もちらほら見かけられたが、大半は年配の先生方だった。 ヒポクラテスの誓から脈々とつながっている医師の倫理観は、医療がさらに高度先進化されても決して忘れてはならない価値観で今後も引き継いでいく必要がある。そういう意味でもこの塾の存在意義はますます高まるだろう。


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